
2010/9/22から9/25までのインテリアデザインコース4回生研修旅行(その1/その2/その3/その4/その5/その6/その7)で見たその他諸々。写真はクリックで拡大。
9/23。ソウル中心部、地下鉄の乙支路入口(ウルチロイプク)駅近くにある『SK T-Tower』(2005)。建築デザインはRAD他。鱗状に波打つカーテンウォール。
江南(カンナム)エリア、新沙洞(シンサドン)のカロスキルと呼ばれる通りにあるタルト専門店『DEUX CREMES』(デュークレーム)。木材と石材、ガラスのインテリア。キッチンの垂壁などにあしらわれた麦の穂のグラフィックがLEDの調光でさりげなく浮き沈みする。上手い。残念ながらデザイナーは不明。オープンは2008年2月とのこと。他の写真はこちら(1/2/3/4)。
この日の夕食、同じく江南(カンナム)エリアの狎鴎亭(アックジョン)にある『藤の木』(トゥンナムチッ)のワイン熟成サムギョプサル。旨い。
9/24。ソウル中心部、明洞(ミョンドン)にある『Cafe Coin』のパッピンス(の一種)。アイスにかき氷に小豆にナッツ。
地下鉄の鐘路(チョンノ)駅近く。写真中央に見える異形のビルが『鐘路タワー』(1999)。建築デザインはラファエル・ヴィニオリ・アーキテクツ。
清渓川(チョンゲチョン)の三一橋(サミルギョ)辺りから見上げたビル工事現場。落下防止シートが黄と青のツートーン。防錆塗装の赤、真っ白なクレーンとのカラフルなコーディネート。
地下鉄の鍾路5街(チョンノオガ)駅近くにある『広蔵市場』(クァンジャンシジャン)。『千と千尋の神隠し』冒頭の市場を数十倍に拡張した感じ。エグくてカッコいい。
この日の夕食、東大門近くのタッカンマリ横丁にある『陳玉華ハルメ元祖タッカンマリ』(チンオックァハルメ・ウォンジョ・タッカンマリ)のタッカンマリ。ジャガイモがぶっささった鶏に途中まで火が通ったところでハサミを持ったおばちゃんがやってきてスープが飛び散るのをものともせずに骨ごとジョキジョキと細切れにする。ワイルドなことこの上ない。味は濃厚でいて全くしつこさが無く旨い。
9/25。ソウル中心部、地下鉄の安国(アングク)駅近くにある北村エリア。傾斜地に伝統的スタイルの住宅建築・韓屋(ハノク)が立ち並ぶ。左官や雨樋などのディテールが面白い。他の写真はこちら(1/2/3/4/5/6/7)。
2010/9/25。インテリアデザインコース4回生研修旅行の最終日。ソウル中心部のやや北方にあるふたつの古宮、景福宮(キョンボックン)と昌徳宮(チャンドックン)に挟まれた北村(ブッチョン)と呼ばれるエリアに『Gallery MIUM』(ギャラリーミウム)がある。周辺には伝統的住宅建築スタイルである韓屋(ハノク)の街並。『Gallery MIUM』もまた韓屋をベースにリノベーションを加えた施設で、ギャラリーとカフェを備える。開業年や設計者などの詳細は不明。以下、写真はクリックで拡大。
上の写真が『Gallery MIUM』の外観。中央の階段から庭へと上がる。
建物は庭を中心としてコの字に配置されている(上の写真/別アングル)。南側の通りを見返した様子がこちら。南から北へゆるやかにせり上がった地形の北村でも比較的上の方にあたるロケーションからは、ソウル市街を臨むなかなか優雅な眺望がひろがっている。
施設としての決まったエントランスは無いようで、三方どこからでも靴を脱いで室内へ上がることができる。上の写真は西のギャラリースペースから南側を見たところ。こちらは北側を見返した様子。こちらはさらに奥にあたる北西角のスペース。主にプライウッドを用いたプロダクトはキム・ソンテ氏の作品。
上の写真は北のスペース。やや東側から西側を見たところ。この日はラグの上に座布団と膳が並び、座敷のような設えとなっていた。四方はグラフィカルな格子パターンの障子で囲われ、頭上には丸太を用いた小屋組。こちらは東側を見返した様子。奥は一面を韓紙(ハンジ)で覆われたミニマルなインテリアとなっている。こちらは北東角から南側を見たところ。天井や床の高さの異なるスペースが開放的に連なる。
居心地の良さにすっかりくつろがせていただいたにも関わらず、スタッフの方がほとんど顔を見せなかったのを良いことに、買い物もお茶もしなかったのが大変申し訳ない。またぜひ伺わねば。
2010/9/24。インテリアデザインコース4回生研修旅行の続き。清渓川をひたすら東へ。途中、広蔵市場を抜けたりしつつ東大門まで到着。興仁門路を少し南下したところに『東大門歴史文化公園』(トンデモンヨッサムヌァコンウォン)がある。2009年4月に着工し、現在もまだ工事中。ザハ・ハディッド・アーキテクツのデザインにより『東大門デザインプラザ』(DDP)を含む複合的な開発が行われている。一部施設はすでにオープンしているものの、当初2011年末と発表されていた完成予定は2013年まで延びているらしい。下の写真は施設全体を北側から南へ見たところ。以下、写真はクリックで拡大。
敷地の中央を斜めに突っ切るようにしてソウル城郭の一部が遺されている。日本統治中の1926年に東大門運動場の建設に際して破壊されたものをこのプロジェクトで復元。2007年まで市民に親しまれた運動場の名残もふたつの照明塔(光源はフルカラーLEDに交換)と「東大門運動場記念館」に見ることができる。さらには工事中には朝鮮時代の訓練都監(分院)などの遺構が発掘されており、公園内のオープンスペースに移設保存されている。近世以降の歴史が複雑に折り重なり、交錯した何とも数奇な場所だ。
北東のエントランスから施設内へ。コンクリートによる有機的な造形が高低差のある地表をダイナミックにうねる。スケボーはおそらく禁止されている様子。こちらはそのインテリアの一部。こちらは敷地東側から西を見たところ。こちらは敷地中央からやや南東方向を見たところ。植栽に多用された松が当地らしさを感じさせる。こちらはさらに南へ進んだところ。
上の写真は敷地やや南東側から北を見返したところ。意識の中で遺跡と建物の境界が次第に曖昧になってゆく。
上の写真は南東側の屋上から施設全体を北へ見たところ(同じくやや北側からの写真)。こちらは敷地中央のスロープから北東側を見たところ。こちらは敷石のディテール。色やテクスチャーの異なる菱形の御影石が整然と並ぶ。
上の写真は敷地中央やや東側の屋上から南への夜景。投光器によるライティングはかなり控えめで、スロープ足下の黄味掛かった間接光がほのかに動線を示す(その他の夜景)。
上の写真は敷地中央から見た西側市街の夜景(別アングル)。ソウル随一のきらびやかなファッションの街に対面して、『東大門デザインプラザ』は日中とは打って変わったクールで落ち着きのある空間に変貌する。
Dongdaemun Design Plaza(英語ページ)
東大門歴史文化公園(iTour Seoul)
東大門歴史文化公園(ユートラベルノート)
2010/9/24。インテリアデザインコース4回生研修旅行の続き。『三星美術館リウム』からタクシーで都心へ移動。明洞(ミョンドン)のカフェでしばし休憩の後、南大門路を徒歩で北上。清渓川(チョンゲチョン)を見学。1958年から暗渠化が始まり1971年に高速道路が開通。2003年から高速道路の老朽化に伴う撤去と河川の復元が着工。2005年以降、親水施設として解放されている。パワフルで目まぐるしい変遷ぶりには驚くばかり。以下、写真はクリックで拡大。
上の写真は清渓川と南大門路の交差点に当たる広橋(クァンギョ)から東を見たところ。全長6km弱の川幅は広くて30メートルほど。両岸に野趣溢れる緑化が施されており、その距離感は実に親密だ。
上の写真は橋脇の階段から川岸に降りたところ。市民も、観光客と思しい人々も、みな表情が晴れやか。
上の写真は清渓川と三一路の交差点に当たる三一橋(サミルギョ)を西側から見上げたところ。
上の写真は川をだいぶ東へ進んだところにある五間水橋(オガンスギョ)周辺の夜景。近隣に巨大なファッションビル群を擁し、噴水とともにライトアップされるこのエリアを通称「ファッション広場」と呼ぶそうだ。
今年7月末の豪雨時には清渓川が市街へ氾濫。十数人が河川内に孤立する事故が生じたそうだが、幸い現在はほぼ復旧している模様。今度ソウルを訪れた際にはさらに東のポドゥル湿地(ポドゥルスプチ)辺りまで散策してみよう。
2010/9/24。インテリアデザインコース4回生研修旅行の続き。『パークハイアット』ソウルからタクシーで南山(ナムサン)公園南の漢江鎮(ハンガンジン)へ。『三星美術館リウム』(サムスンミスルグァンリウム/2004)を見学。3棟の建物からなる美術館。以下、写真はクリックで拡大。
上の写真が南東側のウッドデッキから見た美術館全景。左がメディアアートの展示が併設される「児童教育文化センター」(設計はOMA)、中央が古美術を展示する「MUSEUM 1」(設計はマリオ・ボッタ氏)、右が現代美術を展示する「MUSEUM 2」(設計はジャン・ヌーヴェル氏)。遠景に見えるのは『グランドハイアット』ソウル。宮島達男氏のLED作品が埋め込まれた「児童教育文化センター」脇のスロープを下り「MUSEUM 1」正面のエントランスへ。
上の写真は「MUSEUM 1」内のエントランスホール全景。白い塗装面と木質のルーバーによるゆったりと落ち着いた贅沢な空間。
エントランスホール天井から少し突き出した円筒の中には緩やかで優美な螺旋階段(上の写真)が。その周りに古美術の展示室が配置されている。
先ほどのスロープをエントランスで折り返し、さらに下って「児童教育文化センター」へ。上の写真はそのアプローチから見たインテリア全景。いびつな黒いボリュームの中には映像作品の充実したコレクションがある。
上の写真は黒いボリュームの下にある展示室の様子。土木建造物を思わせる大胆な空間構成にメディアアート作品(別アングル)がよく似合う。
地下フロア東側のドライエリアに面したオープンスペース床にはマイケル・リン氏の作品が展示されていた(上の写真)。
どの建物も細部まで丁寧に施工されており、三者三様のデザインを期待以上に堪能することができた。「MUSEUM 2」の写真を撮れる場所が無かったのが心残り。