
一般白熱電球の製造中止について(March 17, 2010/東芝ライテック)
と、そんなプレスリリースが出回ったところで以前の記事「誰も本気で白熱電球を無くそうとはしない」に新しい情報を補足しておく。2009年にはランプメーカー各社からいわゆる「LED電球」(ふつうの電球の代替として開発されたLEDを光源とするE26口金のランプ)が概ね出揃った。その辺りに関する情報は下のリンク先に実に分かりやすくまとめられている。
【特別企画】LED電球、どれを買う?(November 26, 2009/家電Watch)
つまるところLED電球は全般的に見てまだまだ暗い。またメーカーやタイプ、取り付ける照明器具によっては光の拡散の仕方が電球とはかなり異なるため、使用に適さないケースも生じている。とは言え、スローペースの進化ではあるものの、LED電球の性能が徐々に「ふつうの電球なみ」に近づいていることは間違い無い。特に調光の可能な製品の選択肢が増えつつあることはまずまず喜ばしい。
記事中、最も注目すべきは「 東芝ライテック E-CORE 一般電球形 8.7W 」の項目ではないかと思う。このLED電球は実質的にふつうの60W電球に遜色無い明るさを持つ唯一の製品として紹介されている。しかし、その消費電力は60W型の電球形蛍光灯とほぼ同じだ。交換のコストを勘定すれば若干有利ではあるが、性能を追求した結果がこんな具合ではLEDを「環境重視型照明の本命」と目することは難しい。はたして次なる技術革新はあるだろうか。
さて、もうひとつ別の話題を。2009年4月に大型居酒屋チェーンがLEDランプを全面的に採用した店舗をオープンしている。通常ハロゲン球が多用される飲食店でのこうした試みは興味深い。
居食屋「和民」渋谷道玄坂店出店について(東京都環境局)
ハロゲン球を一部代替しうるLEDランプが登場するにあたっては、フィリップスライティングやスタンレーなど、自動車用ランプを手掛けるメーカーが重要な役割を果たしている。応用されているのは主に特殊なミラーによる光の拡散の制御技術だ。数ヶ月前に実物を拝見したLEDランプはE11プラグのダイクロイックハロゲン球とほとんど同じ外形で、既存のスポットライトやダウンライトにそのまま取り付けられるものだった。明るさは20Wのハロゲン球と同程度で照射角度はまだ狭く調光不可ではあったが、いまごろはさらに優れた製品が開発されているかもしれない。ことによってはLED電球を上回る環境効果を生む可能性があるだけに、ハロゲン球型LEDランプの進化には期待している。
冒頭のプレスリリースからリンクされている「製造中止・製造継続対象機種について」のページを見ると、実際に製造中止される白熱電球の種類がいかに限定的であるかが良く分かる。以前の記事から2年弱。ランプメーカー各社が「本気」になるのは、どうやらまだ当分先のことだ。
誰も本気で白熱電球を無くそうとはしない(June 29, 2008)
1/25。人形町での打ち合わせ後、『ワコー』で遅い昼食。人形町交差点南西角の三角形の敷地にある喫茶店。オープン年は不明。伺うのはこの日が初めて。
レンガタイルとグリーンのテントの店構えに大きく設けられたサンプルショーケースが一際目立つ。店内には変形テーブルをフロア中央に据え、その周りにカウンター席やテーブル席が整然と配置されている。コンパクトながら落ち着きのある空間だ。コテ跡の大きなオフホワイトの左官と煉瓦積の壁、飴色の木造作による内装はおそらく30年前後を経たものだろう。小倉ホットケーキとハンバーグスパゲッティ、ブレンドを注文。

ホットケーキは目を疑いたくなるくらいにフラットな表面とシャープなエッジを見せる。その美しさには思わず驚嘆した。スパゲッティのゆで具合、すっきりしたブレンドからも、丁寧な仕事ぶりが十二分に伺える。どれも特別傑出した味ではないが、ほんの少し期待を上回る質を伴って提供されるのが嬉しく、安心感がある。これもまたひとつの理想的な喫茶店。
ワコー/東京都中央区日本橋人形町2-6-4/03-3666-7631
9:00-22:00(土-17:00)/日休
1/24。人形町『BROZER'S』で遅めのランチの後、水天宮前駅へと向かう途中で『壽堂』に初めて立ち寄った。1884年創業の和菓子店。場所は人形町通り沿い東側。甘酒横丁と水天宮前の交差点の間にちいさな店を構える。中央のエントランスを挟んで左右にあるショーウィンドウにはいつも生菓子や干菓子とともに質素ながら季節感のあるディスプレイを見ることができる。その存在はさりげないが、確かに人形町の風情を高めるものとなっている。

長く下がった暖簾を分けて入るとすぐ正面にカウンターショーケース。その向こうの板の間で数名の店員さんが働いている。棚や間仕切りはいかにも長年使い込まれた暗い飴色の木造作。八畳間程度の店先のほとんどは積み上げられた商品パッケージで埋まっており、飾り気は全く無い。温かい焙じ茶をありがたくいただいて、看板商品の黄金芋を購入。

黄金芋のサイズは大振りなおはぎ程度。左右を捩った黄色い薄紙から取り出すと、薄い皮にシナモン(ニッキ)をまぶしたややいびつな姿がなるほどさつま芋を思わせる。

一口かじるとほくほくした質感の黄色い餡が現れる。おお、これはますますさつま芋だ。にもかかわらず原材料にさつま芋は一切含まれていないと言うのが面白い。
素朴ながらインパクトのあるビジュアルに上品な風味。日持ちがする(7日間)上に値段が手頃と来たらちょっとした手みやげにもぴったりだ。もっと早くに知っておくべきだったなあ。今後はちょくちょく利用させていただこう。
壽堂/東京都中央区日本橋人形町2-1-4/03-3666-4804
9:00-21:00(祝9:30-17:30)/不定休
・「armored pine」鎧松 - 東信展 2/27-3/17 ポーラミュージアムアネックス
・"boundary face <=> 界面空間" 岩崎秀雄+井上恵美子展
2/24-3/18 東京大学医科学研究所 近代医学記念館
・猫野ぺすか版画展 vol.14「ペンギン港」 3/6-3/19 赤坂港カフェ
・エレメント 構造デザイナー セシル・バルモンドの世界
1/16-3/22 東京オペラシティアートギャラリー
・没後400年 特別展「長谷川等伯」 2/23-3/22 東京国立博物館
・サイバーアーツジャパン アルスエレクトロニカの30年
2/2-3/22 東京都現代美術館企画展示室地下2階・アトリウム
・編み・組みの手技 - 籠・蓑など 1/6-3/22 日本民藝館
・デザイン維新だ。浅葉克己展。 2/22-3/26 クリエイションギャラリーG8
・モノエ製陶研究所展2 3/20-3/26 ギャラリーcafe日向堂
・福田繁雄のヴィジュアル・ジャンピング
3/4-3/27 ギンザグラフィックギャラリー
・浮世絵の死角 イタリア・ボローニャ秘蔵浮世絵名品 2/27-3/28 板橋区立美術館
・東郷青児展 大正そして昭和を駆けたモダンボーイ
2/5-3/28 八王子夢美術館
・井上雄彦 エントランス・スペース・プロジェクト
10/31-3/28 東京都現代美術館エントランス
・大観と栖鳳 - 東西の日本画 - 2/6-3/28 山種美術館
・小谷元彦 「Hollow」 12/17-3/28 メゾンエルメス
・町人文化と伊万里焼展 - 器からみる江戸の食 - 1/5-3/28 戸栗美術館
・「ア・ライフ・イン・アート」フランソワーズ・ジロー回顧展
3/4-3/30 シャネルネクサスホール
・鹿目尚志 「モールド」 3/5-4/1 ギャラリー TOM
・クリストとジャンヌ=クロード展 LIFE=WORKS=PROJECTS
2/13-4/6 21_21 DESIGN SIGHT
・MOTアニュアル2010:装飾 2/6-4/11 東京都現代美術館企画展示室1階
・生誕120年 小野竹喬展 3/2-4/11 東京国立近代美術館企画展ギャラリー
・近代工芸の名品 - 花 2/11-4/18 東京国立近代美術館
・美しき挑発 レンピッカ展 本能に生きた伝説の画家
3/6-5/9 Bunkamura ザ・ミュージアム
・加藤泉 SOUL
UNION 3/12-4/17, 4/23-5/22 ARATANIURANO
・国宝燕子花図屏風 - 琳派コレクション一挙公開 4/24-5/23 根津美術館
・和ガラス 粋なうつわ、遊びのかたち 3/27-5/23 サントリー美術館
・建築はどこにあるの? 7つのインスタレーション
4/29-8/8 東京国立近代美術館企画展ギャラリー
・ルーシー・リー展 4/28-6/21 国立新美術館
・誇り高きデザイン 鍋島 8/11-10/11 サントリー美術館