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旅に出てきました : 帰省ツアー 2009-2010・3日目

昨年12/26。ランチタイムから活動開始。先ずは『なり田』姉小路堺町店へ。『なり田』は1804年創業の漬物店。こちらの店は2007年オープンとのこと。内装は前日の『いしかわ』、『カオカフェ』と同じく辻村久信デザイン事務所が手掛けている。

御池通りを堺町通りで南下。一本目の姉小路通りを左折すると、木製建具に木格子、瓦の庇のある小さな低層ビルが右手に現れる。1Fの店は『なり田』が手掛けるパティスリー。右脇にある鈴のロゴマーク入りの麻暖簾をくぐり、奥のエレベーターを2Fへ上がるとすぐ右側が『なり田』の物販スペース。八角形の冷蔵ケースを中心に据え、通路を挟んで外周を壁際の棚が取り巻く構成。ボリューム感のある白木と竹の武骨な造作は辻村作品としては異色かもしれない。

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フロアはレジカウンターやキッチンなどのユーティリティを仕切りに手前側の物販スペースと奥側の飲食スペースに二分されている。飲食スペースの最奥にはベンチシートを式のテーブル席が一列に並び、天井吊りの間接照明ボックスからの光が店内をぼんやりと照らす。この日は軽めに賀茂漬物寿司とちりめん山椒の焼きおにぎり茶漬けをいただいた。料理は実に見目麗しく美味い。紅大根と茄子、セロリの漬物をお土産に購入。

なり田 姉小路堺町店/京都府京都市中京区木之下町299-2F/075-211-0147
10:00-17:00/木休

再び堺町通りを南下して三条通りへ。交差点北東角に『分銅屋』(ぶんどうや)がある。1864年創業の足袋専門店。明治初期までは漢方薬店で、店名はその頃に由来するそうだ。

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建物は黒漆喰壁の京町家(左側のショーウィンドウ)。例によって引戸を開けると右に土間、左に座敷。土間の壁沿いに設えられたガラス戸付きの棚にずらりと並ぶ足袋の金型は壮観だ。座敷に上がり、店主氏に足の形状を見せてから試着。製法といい構造といい、東京の足袋とは異なるところが多いのが面白い。中指の長いタイプを選んでいただき、足袋の基本的な履き方のご指導まで受けた。ありがたや。

分銅屋/京都府京都市中京区桝屋町(三条通)64/075-221-2389
9:30-18:30/日祝休

さらに南下して『御多福珈琲』へ。場所は四条通りと寺町通りの交差点。藤井大丸東隣の雑居ビルを寺町通り側脇の細い急階段から地下へ降りると、狭いフロアの中央突き当たりにコの字型のカウンターが鎮座。中では丸顔のルパン三世と言った風貌のマスター氏がドリップにトークにと勤しんでおられる。テーブル席はカウンターを取り巻くようにしてそれぞれのスペースにこぢんまりと納まっている。この店の主役がどこに居るのかは一見して明白だ。オフホワイトの壁や天井にモールディング、ところどころ木造作に赤い椅子張りをとりまぜた内装は割合明るく可愛らしい印象。この日はカウンター向かいの小さなテーブルでブレンドとチーズケーキ、アイスチャイとプリンを注文。

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自家焙煎ではないとは聞くが、すっきりした酸味の向こうから豊かな味わいがやってくるブレンドは綺麗で美味い。デザートの味も抜かり無し。小振りでシンプルな盛りつけはこの店の空間に良く似合う。マスター氏の素敵なもみあげを拝見に、また伺おう。

御多福珈琲/京都府京都市下京区貞安前之町609-B1F/075-256-6788
10:00-22:00/毎月15日休

午後のミッションを片付けて、京阪三条から大阪・淀屋橋へ。複合施設『odona』(オドナ)の商業施設エリアを視察。オープンは2008年。パブリック部分のインテリアデザインはJAラボラトリー(東潤一郎さん)が手掛けている。

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ベージの大理石とクリアガラスを多用した1Fエントランス部分は、クラシカルなテイストをわずかに取り入れながら至って簡潔にデザインされている。一転してニュートラルで未来的なエスカレーターを2Fへ上がると、短冊状の木材を積み重ねたような壁造作が特徴的な円形の広場のような場所に出る(別アングル2F共用通路)。1Fに比べると味付けは濃いめながら、質感の高さや開放的で居心地の良い空間性は共通している。廣村デザイン事務所(廣村正彰氏)によるパブリックサインとの相乗効果が、空間持つ独特の印象をより深めている。

淀屋橋odona

夕食は『odona』の少し南、御堂筋を西へ逸れたところのホテルユニゾ地下にある『天の幸 山の幸』で。宮崎牛をメイン食材とするレストラン。オープンは2009年。インテリアデザインを手掛けたのは野井成正デザイン事務所

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数十席を擁するフロアは野井作品としては異例の広さ。太さの異なる角材の列柱がゆるやかに間仕切る。大樹の森を思わせるような、重厚さと爽やかさを同時に感じさせる空間だ。

脇本さんご夫妻、東さん、須賀さんご夫妻に私たち、というやや不思議な顔合わせとなったが、意外や着物方面と展示システム方面の話題で大いに盛り上がって楽しい時間を過ごさせていただいた。料理は少々冷め気味なのが気にはなったものの、素材の味を直球で供するスタイルは気に入った。次回はぜひ評判のランチバイキングをいただいてみよう。

天の幸 山の幸/大阪府大阪市中央区高麗橋4-2-7 ホテルユニゾ大阪淀屋橋B1F
06-6209-2941/11:30-14:00, 17:30-23:00/日祝休 

2010年01月29日 05:00 | trackbacks (0) | comments (2)

旅に出てきました : 帰省ツアー 2009-2010・1-2日目

昨年12/24。恒例の年末年始帰省ツアーへ出発。午後のスカイマークで神戸空港入り。三宮から新快速ですぐに京都行き。今回は帰省以外にもいろいろと用事がある。

初日のミッションをこなしての夕食は『お数家いしかわ』。辻村久信デザイン事務所が内装を手がけた和食店。開業は2006年。四条通りを高倉通りで南下し、ほどなく右手に現れる町家右脇の路地を奥へ奥へ。左手に連なる長屋の一角に「いしかわ」の小さな表札がようやく見つかる。

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引戸から店内に入るとフルオープンのキッチンカウンターが出迎える。その右側にある吹き抜けは京町家ならではの水廻りを備えた土間の名残だ。手前の段を上がり、この日はカウンターの中ほどへ。席は低めで小振りの椅子式。キッチン側は土間の床レベルをほぼそのまま生かしており、スタッフ方との目線に違和感は無い。最奥に一部区画されたキッチン。その並びのカウンター突き当たりに市松模様の光壁があり、これが唯一の内装的アクセントとなっている。

それより何より、この店の中心となるのはカウンター上の大皿に盛られた総菜類と、カウンター内のダイナミズムに他ならない。私たちにとっては幸いな事にこの日は客足がほとんど無く、食事後、和装に割烹着の女将(帯はサンタクロースの刺繍入り)に2階の座敷席も案内していただくことができた。重厚な躯体がスケルトンの状態で露出し、最少限の設備や造作が寄り添う。吹き抜けを通して賑わいが全体に拡がる構成が実に明快な引き算のデザインだ。

寒鰤と帆立の造り、関鯖の一夜干し焼きに加えて九条ねぎの和え物、鰊と茄子の煮付、鰰の南蛮漬け、里芋の唐揚げ等を。じゅんさいの赤だしとご飯で締め。料理は至って気取りのない、それでいて品良く、きちんと手のかかったもの。そして実に有り難いリーズナブルさ。町家の和食店にはややアッパーに過ぎるBGMも、もう少し店内が混んでいればおそらくそれほど気にならないだろう。おかげで日中の疲れも吹き飛び、気持ちよく宿へと戻る事ができた。またぜひお伺いします。

お数家いしかわ/京都府京都市下京区高材木町221-2/075-344-3440
17:30-23:00LO(日-22:00LO)/不定休

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12/26。『スマート珈琲店』で朝食。1932年に創業(当時の店名は『スマートランチ』)の自家焙煎珈琲&洋食店。御池通を寺町通で少し南下すると、右手に金属サッシの地味な店構えが現れる。中央のドア上には「Coffee Smart」の特徴的な切り文字ロゴタイプと「元木」の表札がちょこんと添えられ、左側の焦茶色のタイル壁には小さなショーウィンドウの設え。

店内に入ると正面にコーヒーカップや珈琲豆などの陳列されたガラス棚があり、すぐ左にレジカウンター。右には大きな焙煎機があり、白髪のマスターが作業に勤しんでいらっしゃった。ガラス棚と焙煎機の間にある通路を奥へ進むと両側に喫茶のテーブル席。左はベンチシート式。右には2Fの洋食フロアへの階段がある。通路の突き当たりにはキッチンとパントリー。床、壁、天井を覆う暗色の木造作には簡素ながら丁寧な仕事ぶりが伺える。ランプ調のシャンデリアが控えめな装飾となり、ベンチ上にある蛍光灯の間接照明が空間を引き締める。

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この日はベンチシートの中央に納まりブレンドとフレンチトーストとホットケーキを注文。

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味といい、ボリュームといい、どれも安心かつ納得の内容。コクの塊のようなブレンドもモーニングコーヒーとしては悪くない。ただ静かに平均以上のサービスを提供し続けて70年余り。なんたるクールさ。

スマート珈琲店/京都府京都市中京区天性寺前町537/075-231-6547
8:00-19:00(ランチ11:00-14:30/火休)/無休

日中のミッションをいくつかこなし、昼食も採らずに宿にて連絡事項を片付けふたたび外へ。また宿に戻って作業の後、夜も深まりつつある頃ようやく『両川』で夕食。和食ベースの創作料理店。オープン年は不明。

烏丸御池の交差点を北上し、一本目の押小路通りを左へ。しばらく進むと左手にレストランのようなペンキ塗りの木製ドアが現れる。店内は通りに沿って横に細長く、奥行きはせいぜい二間ほど。小さな面積の半分近くはキッチンカウンターが占め、その左脇にテーブル席がいくつか置かれている。この日はカウンター中ほどの席へ。背中は壁を挟んですぐ通り。ほとんど坩堝と化したフロアを店長氏とスタッフの計お二人が手際よく仕切る。

いただいたのは泡々酒に酒盗、豚肉の酒粕焼き、煮込み盛り合わせなど。シンプルかつひねりの効いた味付けで美味い。特に鶏肉の唐揚げが秀逸。時間が遅かったためいくつか品切れがあったのが悔やまれる。次回は名物の鯖煮をぜひ。独特な品揃えの日本酒もチェックのしがいがありそうだ。

両川/京都府京都市中京区蛸薬師町293/075-222-1441
11:30-14:00LO,17:30-23:30/日祝休

その後、三条通りまで南下して『カオカフェイシカワ』へ二度目の来訪。深夜営業のありがたみを早速実感した。スパークリングワインにビターでスパイシーなチョコレートケーキが良く合う。妙に水っぽいTMR似の店長氏のキャラクターもなんだか味わい深く思えて来たなあ。

2010年01月28日 05:00 | trackbacks (0) | comments (0)

研究活動のご連絡 : 元浅草勉強会 09 ご報告

1/23に『元浅草勉強会 09』が開かれました。私たちの空間認識プログラムの奥底にある古のコードを読み解くために、今回はデザイン伝来の遥か以前にまで遡ってみました。
歴史上、特に室町前期から江戸中期にかけての300年は、生活と芸術が分ち難く結びつき、それらをとりまく環境が大きく変革された時代です。当時の絵師や工芸師、同胞衆が試行し、洗練した設えの技と思想は、今も私たちに新鮮な驚きを与えてくれます。
これまでの勉強会ではインテリアデザインの現代史を「事物の逆説」、「静けさのもつ強さ」、「素材をして語らしめよ」、「カットアップ/サンプリング/リミックス」などの言葉を用いながら読み解いてきました。おそらくこれらのキーワードには、私たちと近代以前のクリエーターたちを、どこかで直接に繋ぐ回路が隠されているような気がしています。

『元浅草勉強会 09』でご提供したお茶とお茶請けは下記の通りです。

・レモングラスティ(佐賀県武雄・800 for eats・2009)
・吉祥茶(兵庫県神戸・放香堂・2009)

・阿波和三盆糖霰糖(徳島県上板・岡田製糖所
・草餅(東京都蔵前・栄久堂
・丸(東京都青山・十火

次回『元浅草勉強会 10』は2/21(日)14:00からの予定です。いよいよこれにてlove the lifeの勉強会第一期は完結となります。詳細が決まりましたらこちらでお知らせします。皆様のお越しを楽しみにお待ちしています。

love the life / stady(元浅草勉強会)
元浅草勉強会 09 のお知らせ(January 12, 2010)

2010年01月26日 00:00 | trackbacks (0) | comments (0)

珈琲の美味しい店 : 神保町・トロワバグ/池袋・昭和

昨年12/16。午後早めに神保町で年賀状の色校をチェックして『丸香』でざるうどん。食後に『トロワバグ』へ。1976年開業の珈琲店。マスターはアンセーニュダングルのご出身と聞く。伺うのはこの日が初めて。

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神保町交差点から白山通りを北上すると、ほどなく右手のビル一角に茶色のテントが現れる。地下への階段を降りてドアを開けると、いかにも『コクテール堂』の流れを汲む店らしいオフホワイトの壁に暗色の木造作の落ち着いた内装がひろがる。正面にカウンター席。通路をはさんで入口側にはカウンターに平行してテーブル席がいくつか。フロア左手には臙脂色のベンチシートを備えたテーブル席のエリアがある。この日はカウンター左脇すぐのベンチに腰掛けてブレンドと生チョコを注文した。どっしりした味わいの珈琲はさすがに安心のクオリティ。まばらな客。控えめな照明。低く流れるクラシック。空白の時間を過ごすにはぴったりの場所だ。

トロワバグ/東京都千代田区神田神保町1-12-1-B1F/03-3294-8597
10:00-19:30(土12:00-)/日祝休

昨年12/22。池袋で百栄師匠の独演会の後、自家焙煎珈琲店『昭和』へ初めて伺った。東京芸術劇場のすぐ西側の道路を横断し、少し入った場所の小さなビル脇に正方形の行灯看板と地下への階段がある。

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ドアをくぐると目の前にL字型のコンパクトなキッチンカウンターがあり、左手にテーブルがいくつか。そこかしこに飾られた古時計、怪しげなイラストやポスターなどが目にはつくものの、明るく簡素な内装そのものは割合新しそうに見える。マスター氏のブログを拝見すると2002年にはすでに開業なさっていたようだから、手入れがかなり行き届いているということだろう。そうした雰囲気のせいか、場所柄なのか、本格的な珈琲店にしては客層が若い。この日は中ほどのテーブル席に落ち着いて、昭和ブレンドとマンデリン、コーヒーゼリーとレアチーズケーキを注文。

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上の写真はブレンドとコーヒーゼリー(こちらはマンデリンとレアチーズケーキ)。レース編みのコースターや型押しのガラス器など、小物もそつなくレトロなテイストを醸し出している。ネルドリップの珈琲は風味濃厚でストロング。デザートもしっかり美味い。この手の演出が念入りな店にはほとんど不釣り合いなくらいに、中身は至って硬派なのだ。比較的遅くまで営業しているから、落語や観劇の後に伺うも良し。もっと早く発見しておきたかったなあ。

昭和/東京都豊島区西池袋3-24-3-B1F/090-6677-7997
12:00-22:00(金土-23:00)/水休

本格珈琲昭和/文化部

2010年01月20日 03:00 | trackbacks (0) | comments (0)

研究活動のご連絡 : 元浅草勉強会 09 のお知らせ

1/23(土)の14:00から『元浅草勉強会 09』を開きます。

ショートレクチャーのお題は『日本絵画とインテリア - 飾られた室内/描かれた室内』です。日本の生活シーンにディスプレイのための機能が本格的に取り入れられたのは室町時代中期のこと。「書院」と呼ばれる住宅様式が登場した頃の室内の飾り付けの様子は、当時の美術プロダクションであった「同胞衆」の資料『文阿弥花伝書残巻』などに見ることができます。
まもなく「書院」からは数寄屋や茶室が派生し、それとともに日本の室内装飾の原型が江戸時代にかけてかたち作られてゆきました。円山応挙の『遊虎図』や伊藤若冲の『花丸図』を備えた金刀比羅宮表書院・奥書院は、そうした時代の息吹を今に伝える代表的なインテリアのひとつです。建具や壁に描かれた連続的な絵画によって巧みに室内を制御し、構成した絵師たちは、インテリアデザイナーの遠いご先祖様と言っていいかもしれません。
さらに同時期には浮世絵が隆盛を迎えました。多色摺の浮世絵・錦絵初期の代表的絵師である鈴木春信の『座鋪八景』などの作品には庶民の暮らしとその頃の室内の設えが生き生きと記録されています。また、日本橋の風景を通りに沿って詳細に描いた『熈代勝覧』(作者不詳・山東京伝?)は、江戸時代中期の様々な店先の様子を伺い知ることのできる実に興味深い絵巻です。
今回の勉強会では、こうした資料に現代のインテリアデザインに共通する空間感覚を持った江戸時代の絵画作品の例を加えながら、日本人と室内の間柄とそのルーツを楽しく探ってみたいと思います。

お題はなんだか難しそうですが、いたってアットホームで、ちいさな勉強会です。デザインにご興味がお有りの方ならどなた様でも、どうぞお気軽にお申込み・ご来訪下さい。

そして大切なお知らせ。love the life主催の勉強会第一期は「元浅草勉強会 09」と次回「元浅草勉強会 10」で終了となります。第二期の勉強会については少し間を空けてこの初夏頃から装いも新たに開始したいと構想中。詳細が決まりましたらご報告させていただきます。
そんなわけで、当勉強会はひとまず残すところあと2回。お見逃し無く!

ティータイムにお出しするオルタナ系日本茶は「吉祥茶」(2009/神戸・放香堂)などを予定しています。


元浅草勉強会 09
ショートレクチャー担当:love the life(ヤギタカシ・勝野明美)
テーマ「日本絵画とインテリア - 飾られた室内/描かれた室内」

・日程  :2010年1月23日(土)14:00より
・場所  :love the life アトリエ(住所などはこちら
・お茶代 :一般 1000円,学生 500円
・各回定員:だいたい5名様くらい(申込先着)。
・申込方法:メールでどうぞお気軽に。
      ご参加日、お名前、ご連絡先、ご参加人数、
      一般・学生の区別をお知らせ下さい。

元浅草勉強会の概要はこちら

2010年01月12日 11:00 | trackbacks (0) | comments (0)

珈琲の美味しい店 : 門前仲町・カフェデザールピコ

12/9。『達人』でつけ麺の後門前仲町へ移動。こちらも初めての『カフェデザールピコ』へ伺った。2002年オープンの自家焙煎珈琲店。永代通りを深川不動尊入口と富岡八幡宮入口の間の信号で南にそれて巴橋を渡り牡丹二丁目の信号を左手へ。しばらく行くと右手にグリーンのテントの下に大きな折戸の店構えが現れる。なぜかテントに「3号店」と書いてあるが、これは今後「2号店」、「1号店」と逆順に出店してゆく予定だからなのだそうだ。左脇のドアから店内へ。

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入るとすぐに物販棚とカウンター。右手の折戸の内側は季節がよければオープンカフェになるであろうテーブル席がいくつか。間仕切りを挟んでフロア右側にベンチシートのテーブル席が並び、中央に通路、フロア左手に大きなハイカウンター。フロア奥には焙煎やハンドピックなどの作業を行うガラス張りの部屋がある。オフホワイト基調に明るい色の木造作を配した内装は簡素でややチェーン店ぽいが居心地はそう悪くない。間仕切りそばのテーブル席に落ち着いて、ブレンドとガテマラ、続いて深煎りブレンドとパプアニューギニアを注文。

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ペーパードリップならではのクリアで軽いキレ味がそれぞれの珈琲の特徴を明快に引き立てる。どれにも通底するのはまるく豊潤な風味。その質の高さに加え、ブレンドとストレートは別種をお代わりしても割引になるというサービスはなんともありがたい。下町のさらに外れの立地ではあるものの、これで儲かるのだろうかと心配になるくらいの太っ腹さだ。

豆の評価や焙煎の新しさが売りの珈琲店が主流を成しつつある昨今。私たちはそうした文言を前にするとどうも条件反射的に眉に唾をつけたくなってしまう。こちらもそうした店のひとつではあるが、その珈琲は掛け値無しに美味い。他のメニューもぜひいただいてみなくては。

カフェデザールピコ/東京都江東区牡丹3-7-5-1F/03-3641-0303
9:00-18:30LO(土日祝12:00-17:30LO)/火休

2010年01月12日 03:00 | trackbacks (0) | comments (0)

食べたり飲んだり : 西葛西・達人

昨年12/9。西葛西での打合せ後、夕刻に『達人』へ初めて伺った。2006年に開業した自家製麺のラーメン店。駅南口のエスカレーターを地上に降りて目の前の通りを左へ。しばらく進んで右手の裏道に入るとマンションビルの1Fに居酒屋風の店構えが現れる。

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引戸を開けるとすぐ右手に食券の販売機があり、その並びにあるガラスの間仕切りの向こうは製麺機が鎮座する小部屋。さらに向こうにテーブル席がいくつか。中央の通路を挟んで左手がL字型のキッチンカウンターとなっている。暗色の木造作を貴重とする内装は、おそらく店構えともども居酒屋か蕎麦屋の居抜きに若干の手を加えたものだろう。この日は一番手前のカウンター席へ。正油つけ麺と塩つけ麺を注文。

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つけ麺が登場してまず盛り付けの美しさに驚いた。長皿に中太の麺が一箸分ずつ整然と並び、手前にゆで卵と分厚いメンマ(近景)。上の写真手前にあるつけ汁の碗の隣には追加のつけ汁が入った徳利があらかじめセットされている。こちらは塩つけ麺全景(そのつけ汁近景)。

上品かつインパクトがあるのは見かけだけではない。もっちりした弾力のある麺は実に素晴らしい食感。つけ汁はそれぞれに風味濃厚で、後味にキレがある。薄くなったり冷めたりすれば、徳利から好きなだけ足せば良い。さらにユニークなのは、食後に注文すれば無料でつけ汁の塩気を抑えるためのスープが供されること。おかげでけっこうなボリュームがあるにも関わらず、麺もつけ汁もすっかり平らげてしまった。

つけ麺もラーメンもあまり食べる機会の無い私たちだが、ここまで洗練されたものが存在するとは恐れ入った。しかもこの内容にしてたまげるくらいに値段が安い。この日は頼まなかったラーメンも、そのうちぜひいただきに伺わないと。

達人/東京都江戸川区西葛西6-25-6/03-5696-1363
11:30-14:30,17:00-22:00/月休(月に一度不定連休)

2010年01月08日 06:00 | trackbacks (0) | comments (0)

都市とデザインと : 埼玉/熊谷・Public Diner

昨年12/6。日曜の昼前にウヱハラ先生のメガーヌ号で埼玉県熊谷市に到着。『Public Diner』(パブリックダイナー)を視察した。2008年10月オープンのレストラン&カフェ。建築・インテリアデザインをKata(形見一郎さん)が手掛けている。駅からさいたま博通りを北進し、雀宮交差点を左折。ほどなく左手にもみの木のあるテラスと大きな片流れ屋根を乗せた米杉板張りの建物が現れる。

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上の写真は敷地北西角辺りから見た建物全景。こちらは敷地南西角辺りから見たところ。

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上の写真は通りに面した北側正面。敷地には柵の類いがほとんど無いに等しい。店とか建築とか言うよりも、まるで広場とその延長であるかのような潔い在り様が新鮮だ。こちらは西側の駐車場越しに見たところ。北棟と南棟を中央に張り出したテラスがつなぐ構成となっているのがわかる。テラスの下に見える白いサッシの部分がエントランス。入るとすぐに会計台を兼ねたキッチンカウンターがあり、その奥にキッチンがある。人通りの少ない場所であるにもかかわらず駐車場はほぼ満杯。店内は思わず目を見張る盛況振りだった。

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内部には100を越える席数を擁する。北棟と南棟にひとつずつの大テーブルを核とするレイアウト。禁煙席となった南棟の西側には半地階のエリアがあり、その上に被さった中二階席から二階テラスへと客席は立体的にひろがる。上の写真は二階テラスへの出口から見下ろした南棟客席全景。写真左上と右上に見える白いでっぱりの中にはエアコンが納まっている。こちらは中二階からの階段見上げ(左)と南棟東側のボックス席とピンクの壁(右)。こちらは中二階席のチェアのディテール。形見デザインならではの様々な要素が、大きなフロアにゆったりと配された様子はなんとも壮観だ。

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上の写真左は建物東側のWCへの通路途中にあるたばこ自販機、携帯電話充電コーナー、ピンナップボード。右はWCの手洗器部分。こちらはその反対側を見たところ。北側に面した窓とおむつ交換台とベンチ。

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上の写真は中二階席からキッチンを見下ろしたところ。たくさんの若いスタッフの方々が生き生きと仕事をなさっている眺めは楽しく、ここが郊外都市の外れであることをすっかり忘れさせる。

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が、テラス席からの眺めはやはり郊外そのもの。このギャップはかえって面白い。上の写真は二階テラス中央から北西方向を見たところ。ショートケーキ住宅群の左手にひろがる空き地のような場所には公園の表示が掲げられていた。スポーツ活動などに利用されている模様。なるほど。こちらは西側から見た二階テラス全景(左)と中二階テラス(右)。

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上の写真はこの日いただいた食事。どれもボリュームたっぷりでなかなかいける。デザートも期待以上にしっかりしたものだった。食器類はイケア。

この店ではそのどこに居てもテラスを介して外部との繋りが意識される。フロアを埋める幅広い客層は全くもってファミレス同様。日常生活を都市空間へ解放する装置としての機能と性能は『バワリーキッチン』や『ロータス』や『くろひつじ』などの形見作品から継承され、ここに来て数倍強化・洗練されている。感動的だ。

Public Diner(パブリックダイナー)/埼玉県熊谷市肥塚4-29
048-580-7316/11:00-1:00/無休

2010年01月06日 15:00 | trackbacks (0) | comments (1)

日々の生活と雑記 : 2010・あけましておめでとうございます

1/3。ご近所初詣の際に撮影した浅草寺本堂。

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現在建物は大営繕工事の仮囲いに覆われている。正面に掲げられたグラフィックシートは本堂外陣中央の天井画である川端龍子『龍之図』(1956)の部分拡大写し。山本寛斎氏がプロデュースする平成本堂大営繕美観プロジェクトの一環とのこと。昼間の眺めには「仮囲いだけの方がむしろカッコいいのに」とがっかりしたが、夜はそれほど悪くはない。

今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

2010年01月04日 18:00 | trackbacks (0) | comments (0)
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