life
life of "love the life"

暮らしの道具たち : 京都・岡重の風呂敷

1/8。『三浦清商店』で帯揚を頼んだのと同じ日に買った『岡重』(おかじゅう/友禅・雑貨/外観)の洒落衣復刻文様柄・鯛の風呂敷を開封。

090109_okaju_furoshiki01.jpg

ちいさな畳紙(たとうがみ)に可愛らしく包まれていた。

090109_okaju_furoshiki02.jpg

ひろげるとこうなる。気持ち悪くて実にいい。単純に絵柄として凝っているだけでなく、ちゃんと連続するようにデザインされている。この風呂敷は750×750mmのポリエステル製。発色は綿の方が良かったのだが、今後積極的に使うことを考慮した。

のたうつ鯛が地表を埋め尽くす光景を想像して、しばし恍惚。

帰省ツアー 2008-2009・1日目(January 15, 2009)

2009年02月07日 15:00 | trackbacks (0) | comments (2)

暮らしの道具たち : 京都・三浦清商店の帯揚

1/8。年末の帰省ツアー時に『三浦清商店(みうらせいしょうてん)』(白生地の販売と染め・悉皆の店)でオーダーした帯揚が早々に到着した。

090109_miurasei_obiage1.jpg

ストライプのパターン違いで青緑と赤紫(写真はピンクぽく見えるが、実際にはもっと濃い)の2種。それぞれに「竹リン」、「牡丹色」と書かれた紙札が同梱されていた。深く、目に鮮やかな色味と光沢。

正月を挟んで実に二週間強の短納期。梱包そのものは至って簡素ながら、丁寧な手書きの挨拶状を添えていただき、店頭での感動が何倍にも増幅されて蘇った。なんという充足感。これはちょっとやそっとのスキルでこなせるサービスではない。心底、恐れ入った。

他で新品の帯揚を購入する気はさらさら無くなった。またぜひ、近いうちにお世話になりたいものだ。

帰省ツアー 2008-2009・1日目(January 15, 2009)

2009年02月06日 20:00 | trackbacks (0) | comments (0)

暮らしの道具たち : トーマス・ボーレのちび陶

2/22。勝野が浅草のカフェ&ギャラリー『ギャラリー・エフ』に立ち寄ったところ、1月で終わっていたはずのオーストリアの陶芸家トーマス・ボーレ氏によるストーンウェア(炻器/半磁器)の展覧会『ちび陶』が会期延長されていた。拝見したところ、これが思いのほか素晴らしい内容。夕刻にヤギを連れて再びギャラリーへ。『なにわや』で小一時間ほど家族会議の後、三たびギャラリーを訪ねて作品をひとつ購入させていただいた。

080222_thomasbohle01.jpg

サイズは直径9cm、高さ6.5cmほど。下の写真は裏側を見たところ。表面に深く透明な質感を与える赤い釉薬が、半ば滴となって野蛮な顔をのぞかせる。

080222_thomasbohle02.jpg

傾けると下の写真のような具合。中央の素焼きの部分が外側よりも出っ張っており、立てると一本足のような状態となる。

080222_thomasbohle03.jpg

一見シンプルな形状のボーレ氏の作品は、実のところどれもがこうした入り組んだ中空の複雑な形状を持ち、手に持つと意外に軽い。会場では他に50前後の「ちび陶」と、大型の作品を数点見ることができた。ひとつひとつろくろで成形されるため、ひとつとして同じ作品は無い。「ちび陶」の制作にあたっては、500gの土を用いることだけがあらかじめ決まっている。こうした複雑な成形を型抜きで実現するのはかえって難しいと理屈では分かっても、その極めてシャープでなめらかなフォルムが、言わばローテクな手法から生み出されているとは、にわかに信じ難い。

080222_thomasbohle04.jpg

この展覧会では「ちび陶」用に上の写真のようなパッケージがあつらえられていた。外側がエンボスのかかったマットな黒で、内側がフラットな赤。中箱に円形の切り取り線がいくつか重なっており、多少の作品形状の変化には対応できるようになっている。蓋部分の裏には小さなパンフレットが添えられていた。簡潔にして丁寧なデザイン。ここにもまたボーレ氏の作品世界が象徴されているようだ。

Thomas Bohle
review:トーマス・ボーレ陶器展 ちび陶(ex-chamber museum)

2008年02月29日 23:00 | trackbacks (0) | comments (0)

暮らしの道具たち : 徳島・森陶器

12/26。石井町の藍商住宅をちらっと拝見した後、吉野川を北岸へ渡って橅養街道を東へ。鳴門市大麻町大谷の『森陶器』で買い物をした。たしか4度目くらいの訪問。この近辺は大谷焼の里と呼ばれ、現在7つの窯が営まれている。

071226_tokushima_moritohki04.jpg

1780年に豊後(大分県)の陶工・文右衛門が肥前(佐賀・長崎県)風の染付磁器の技術を当地に移植したのが大谷焼の起源。1784年に信楽(滋賀県)の陶工・忠蔵の指導を受け、地元産の鉄分の多い土を生かした陶器制作が始まったことが、現在の大谷焼のスタイルへと直接繋がっている。その後、藍の加工に必要であった大型容器の制作技術が発達。寝ロクロ(横になって足で回すロクロ)を用いて成形される瓶や睡蓮鉢は大谷焼を代表する製品となった。

上の写真は『森陶器』店舗南側にある登り窯(平地に築かれているの珍しいもの。現在は使われていない)から作業場を見下ろしたところ。大物がずらりと並ぶ様は壮観だ。左の方に見える瓶の高さは身の丈に迫る(大瓶を手前に登り窯を見上げた写真登り窯の頂上から傾斜を見た写真)。

071226_tokushima_moritohki01.jpg

上の写真は北側の駐車場から見た店構え。この向こうにあのような風景があるとはとても思えない素っ気なさ。

071231_ohtaniyaki01.jpg

大谷焼の他の窯の例に漏れず、『森陶器』では大小含め種々多様な製品を見ることができる。とりわけ私たちが好きなのは、上の写真のような日用器(一輪挿しと平皿と小鉢。平皿が直径165mmほど)。赤みがかった焦茶のマットな表面に、いぶし銀の深い光沢がさざ波のようにひろがる。この独特の質感が大谷焼の華だ。

071231_ohtaniyaki02.jpg

シンプルなかたちに漲る気品と愛らしさ。デザイナーの琴線に触れてやまない洗練されたセンスは、大谷焼でもこの窯の製品に突出して感じられる(平皿と小鉢を別アングルで見た写真)。

今度はもうふたまわりくらい大きな花瓶を購入したい。貯金しなきゃ。

森陶器/徳島県鳴門市大麻町大谷字井利ノ肩24/088-689-0022
8:30-17:00(日9:30-)/無休(工房は日休)

伝統的工芸品に指定された大谷焼産地の活性化に関する調査研究報告書
窯元巡りの旅/大谷焼(たぬきおやじの旅の途中)

ところで、『森陶器』では飼猫さんまでいぶし銀だった。徹底してるなあ。

2008年01月12日 04:00 | trackbacks (0) | comments (0)

暮らしの道具たち : 徳島・長尾織布

12/25。舞子から高速バスに乗って1時間あまりで徳島駅前に到着。紀伊國屋書店で少し下調べをしてからヤギの家族の車で伊予街道を西へ。鮎喰川を渡ってすぐの場所にある『長尾織布』を訪ねた。阿波じじら織で知られる綿織物メーカー。開業は1897年。

071225_tokushima_nagaoorifu01.jpg

通りに面した白漆喰塗りの店構えは意外にこぢんまりとしており、暖簾は出ていたものの、中の明かりは消えていた。奥で話し声がしたので、失礼して見せてもらっても良いかと伺うと、年配の女性社員の方が応対して下さった。ひとまず店内に並んだ阿波しじら織を用いたアパレル製品などを一通り見て、反物を選ばせていただきたい旨を申し上げると、A5大ほどの分厚いサンプル帳が2冊登場。300種類以上の生地を目の前にしてさすがに悩んだが、なんとか数種を選んで実際の反物を見せていただいた。本当は全部持って帰りたいところをぐっとこらえて、この日は2種を購入。

080102_awashijira_nagao01.jpg

上の写真が購入した阿波しじら織反物のうちのひとつ(拡大写真)。ブルーの濃い部分には藍染めの糸が用いられている。表面にある細かいシボがこの製法の特徴。手触りが良く、実に涼しげだ。

有り難いことに、この日は工場を拝見させていただくことができた。『長尾織布』では製糸、染色から織布、加工までが一貫して行われている。平屋のまま敷地の奥へ奥へと続く工場の規模は店構えからはとても想像のつかない大きさで、ちょっと目眩を感じるような迷宮的感覚を覚えるほどだった(工場を裏側から見るとこんな具合)。

071225_tokushima_nagaoorifu03.jpg

上の写真は店のすぐ奥にある最も広い工場棟。旧式の織機がずらりと並ぶ(別の写真)。座って作業をなさっている方は工場を代表する熟練工なのだそうだ。

071225_tokushima_nagaoorifu05.jpg

その奥の棟で行われているのは製糸の作業(別の写真)。さらに奥には染色のための別棟がある。藍染の作業場は冬は稼働していないが、そちらも覗かせていただいた。地面にいくつも並んだ木の蓋の下には大谷焼のおおきな瓶が埋められている。

071225_tokushima_nagaoorifu08.jpg

上の写真は阿波しじら織のシボをつくりだす工程。手前で織物を湯に着け、向こうの四角い部屋で乾燥させる。

近いうちに、いただいた反物の仕立てを頼みたいと思っている。さて、上がりは夏に間に合うだろうか。

長尾織布/徳島県徳島市国府町和田189/088-642-1228
9:00-16:00/土日休

2008年01月06日 22:00 | trackbacks (0) | comments (0)

暮らしの道具たち : 稲荷町・宮川刷毛ブラシ製作所

11/14。近所で生活物資調達の途中、『宮川刷毛ブラシ製作所』に立ち寄った。江戸刷毛の技能をベースに様々なブラシを製作し、販売も行う「現代の名工」の店。場所は地下鉄稲荷町駅そばの浅草通り沿い。

二間半ほどの間口のガラス張りの店構えを通して、中の様子は通りからもよく見える。左右の壁には商品の刷毛やブラシがずらり。フロアの右手から奥にかけての板間には作業台が置かれており、工具やパーツが散らばっているところを見ると、日常的に実演販売が行われているようだ。この時はたまたま店先に誰も居ない様子だったが、営業中ではあるようなので自動ドアからお邪魔すると、ピンポーンと呼び鈴が鳴って、左手の暖簾から職人の宮川ツヤ子氏が出て来て下さった。
ボディブラシを拝見したい旨をお伝えしたところ、紙箱を示し「今はこれだけですが」とのこと。ひとつひとつ取り出していただきつつ説明を伺った。「これだけ」とは仰るが、サイズと形状だけで5種類、木部やブラシの材質にもバリエーションがあり、それぞれ微妙につくりも違う。さらにはフルオーダーでの製作にも対応いただけるとのこと。なるほど、これが手作りってことなんだな、と感慨を覚えた。

071114_miyagawabrush01.jpg

中柄(30cm)でブラシが柔らかめのタイプを購入(裏側の写真)。直線的な形状とシンプルな面取。なかなかの男前だ。みっちりと詰まったブラシの肌触りは、機械製の市販品にはまず望めないもの。これが実に具合がいい。

宮川刷毛ブラシ製作所/東京都台東区元浅草2-10‐14
03-3844-5025/Weblog

今度はぜひコレ買おう。

2007年12月01日 17:00 | trackbacks (0) | comments (0)

暮らしの道具たち : 東京ミッドタウンで買ったもの

これまた少し前のこと。東京ミッドタウンの視察時に、つい色々と散財。

070416_hamano.jpg

上は『虎屋』で催されていた『「夜の梅」のための器』というイベントで見つけた浜野マユミ作の染付皿(直径150mmほど)。線描き、濃み(だみ)の虎の表情が一枚ごとに微妙に違うのが楽しい。ホントは5枚くらい欲しかったが、2枚で我慢。浜野氏は有田・李荘窯の出身。現在は埼玉で作陶中とのこと。

070618_kirimoto02.jpg

上は同じイベントで見つけた桐本泰一作の輪島塗皿(直径150mmほど)。小振りながら量感のある簡素なフォルム。鏡面に仕上げられた漆の深いグラデーションに思わず吸い寄せられそうな感覚を覚える。ひっくり返すとこんな具合で、どちらを使っても良さそうだ。これも5枚ぐらい欲しかったが、1枚で我慢(涙)。

070416_iki.jpg

上は『WISE・WISE tools』で買った壹岐幸二作の染付皿(直径190mmほど)。壹岐(いき)氏は沖縄の陶芸家(出身は京都とのこと)。2002年に那覇市を訪れた際、購入した飯碗が氏の作品だった。思わぬ再会。土の質感を残す薄手の器と、勢いある藍の筆致。その対比から生まれる独特な緊張感。ご本人は様々な作風を持つが、私たちはこのシリーズに惹かれる。

070416_nagae.jpg

上は『NAGAE』で買った大皿(直径270mmほど)と箸置。『NAGAE』は瀬戸焼のメーカーで、プロダクトデザイン的なアプローチによってユニークなテーブルウェアを製造している。繊細で控えめな造形のなかに、思わぬ驚きのある器が多い。やたらとロゴマークを製品に入れたがるのが玉に瑕。
一見フラットなこの大皿は、実のところ中央部が球面上に薄くえぐり取られたような造形を持つ。美しいだけでなく、汁物を盛ることもできる使い勝手の良い器だ。和洋を問わないデザインの箸置もまた便利。

2007年06月19日 07:00 | trackbacks (0) | comments (0)

暮らしの道具たち : かまわぬ・初夏の新作など

少し前になるが、新丸ビルにオープンした『かまわぬ』でいくつか面白い手拭を購入した。

070427_kamawanu02.jpg

上は近年浴衣などに多く使用されポピュラーになってきた綿絽の生地を用いた手拭(左が『波』、右が『月夜』)。写真では分かり辛いが、向こう側が少し透けて見える。さらりとしたテクスチャーが独特の夏らしい手拭。白黒の明快なコントラストもまた眼に涼しい。

070427_kamawanu01.jpg

上は初めて見かけたユニークなデザインの手拭(左が『縞づくし』、右が『格子づくし』)。伝統柄がパッチワークのようにアレンジされている。色を渋めに押さえてあるため、ポップになり過ぎない粋な仕上がりに。

シンプルな連続柄を得意とし、コンサバティブなデザインの手拭が多い『かまわぬ』だが、時折こうした現代的な感覚を上手く取り込んだ製品が登場するから眼が離せない。継続は力だ。尊敬。ウチも頑張らなくちゃなあ。。。

070427_kamawanu03.jpg

上の写真左はついでに買ったコーヒー豆柄の手拭。右はオープン祝いにいただいた半天手拭。図に従って折り畳むとこのように見事な半天型となる。

かまわぬ・町割手拭(July 12, 2005)

2007年06月18日 06:00 | trackbacks (0) | comments (0)

暮らしの道具たち : 浅草・文扇堂の総あみ柄

5/20。三社に因んで浅草『文扇堂』で総あみの扇子を購入。今年の新柄。

070520_bunsendo.jpg

同じ柄でも色や骨の仕上げの違いでけっこうなバリエーションがあったが、選んだのは一等クールな紺の黒塗。木版と漆の風合いも実にいい。

着物デビューへの道(May 23, 2006)

2007年06月01日 03:00 | trackbacks (0) | comments (0)

暮らしの道具たち : 三笘修の帯留

3/16。スパイラル・マーケットのイベントで陶芸家・三笘修氏の帯留を購入。

070325_mitoma_obidome.jpg

ストイックなフォルムと鈍い光沢のある質感がいい。

三笘修の陶器(September 22, 2006)

2007年03月27日 20:00 | trackbacks (0) | comments (0)

暮らしの道具たち : MUJIの消臭スプレー

先日ルミネ新宿の無印良品で購入した消臭・除菌スプレー。

コンパクトなサイズと素っ気無い外観(ちょっと爆発物っぽい)が気に入って以前から使っていたんだけど、一年くらい前から店頭でもネットショップでも見かけなくなっていた。どうやら久しぶりに復活したようだ。これでファンシーな柄や妙ちくりんな商品名の踊る消臭スプレーを使わなくてすむぞ。やれやれ。

070302_mujideodorantspray.jpg

一般的な消臭剤のデザインの酷さにもほとほと困るが、無印良品のラインナップの不安定さも大いに困ったものだ。消耗品は極力無印良品では買わないよう心掛けてるんだけど、この消臭スプレーだけは今のところ他に選びようが無い。

無印良品/消臭・除菌スプレー 180ml

2007年03月06日 10:00 | trackbacks (0) | comments (2)

暮らしの道具たち : 三笘修の陶器

9/12。spiralで開催されていたもうひとつのイベントがあった。常滑の陶芸家・三笘修氏の『三笘修 陶展「天然色・合成色」』。場所は2F・スパイラルマーケットの一角。

三笘修氏について、私たちには全く知識が無い。「天然色・合成色」というタイトルは釉薬の種類からとられており、作品は天然の釉薬から由来する錆色やモノトーンの陶器と、顔料系の釉薬によるくすんだブルーやピンクに彩られた陶器の二通りに大別される。作品のほとんどは片手におさまりそうな小ささ。そのかたちは紙箱のような直方体であったり、打ち捨てられた機械の一部品のようであったり、単純な棒だったりする。
大小の展示台は腰よりも少し低めの白くシンプルな箱形。それらの上に、作品は種類ごとに分けられて、ぽつりぽつりと、あるいはぎっしりと、さまざまな距離感をとりながら配置される。それは陶器展と言うより集落の模型を見るような、ちょっと不思議な光景だった。

060921_osamumitoma.jpg

そのプレゼンテーションにすっかり心を動かされて、ついつい作品を3点購入。ブルーの蓋物はw55xd45xh45mmくらいで、赤錆色の蓋物はw35xd35xh45mmくらい。黒い台形状の作品は一輪挿しで、本来は写真手前の面を上にして壁などに取付けるもの。サイズはw20xd65xh90mmくらい。どれもちっちゃくて実にかわいらしい。

スケールと形態。その組み合わせが醸し出す独特な存在感。いくつか寄り添うと、その魅力は倍増する。

三笘修(たのしい生活の友)

2006年09月22日 04:00 | trackbacks (0) | comments (0)

暮らしの道具たち : 草履と下駄

先日『長谷川商店』で勝野が買ったもの。

060728_hasegawazori01.jpg

草履のフォルムとカラーリングにはスポーツカーのデザインに通じるものがあるような気がする。日本のマスプロダクトの中でもとりわけエレガントな造形物のひとつだろう。

060728_hasegawazori02.jpg

ついでに白木の下駄も衝動買い。

〆てのお値段はちょっと言いたくないくらいにリーズナブルだった。

2006年07月31日 16:00 | trackbacks (0) | comments (0)

暮らしの道具たち : 浅草・長谷川商店

7/27。浅草の履物問屋『長谷川商店』にはじめてお邪魔した。江戸通り沿いの吾妻橋と駒形橋のあいだにある暗色の小振りなビル。正面の薄くグレーがかったガラス越しに店内をちょっと伺ってからドアを開けると棚什器がぎっしりと並ぶ。ディスプレイされているのは鼻緒。

060727_hasegawa01.jpg

もうそこら中が鼻緒。

060727_hasegawa02.jpg

さほど広い店ではないものの、商品が醸し出すボリューム感はすさまじい。階段脇には下駄の台が並び、2Fにあがると草履とその台が、さらに3Fは高級路線の履物とお揃いのバッグなどの小物がディスプレイされている。パーツごとにエリア分けされたいかにもプロ向けなフロア構成。とは言え一般客でも店に入るとまずスタッフが好みや用途を伺ってから店内を一通り案内してくれるので戸惑うことは無い。それによくよく見れば和装履物を扱う他の店に比べて実に無駄なくセンスの良い品揃えだ。これは選びがいがある。あとは決断力さえあれば大丈夫。

060727_hasegawa03.jpg

パーツを選んだら、1Fの奥で職人さんが台に穴あけをして鼻緒を挿げてくれる。ひとりひとりの足に合わせて鼻緒の長さや台との角度を3点で細かく調整。その手際は見ていて飽きることがない。

長谷川商店/東京都台東区雷門2-19-1
03-3841-0144/9:00-17:00/土日祝休

2006年07月31日 04:00 | trackbacks (0) | comments (0)

暮らしの道具たち : 炊飯器・SHARP/KS-V9

ワールドカップの最中に炊飯器のスイッチが入らなくなった。ヤギが1987年(学生時代)に購入したSHARP製の三合炊き。形名はKS-V9-GY(末尾の「-GY」はおそらく本体カラーを示す)。

060710_ksv9sharp01.jpg

ほぼ立方体の無愛想な外観。特に気に入っていたわけではなく、買った時はほんの間に合わせのつもりで、まさか19年あまりもの付き合いになるとは全く考えてもみなかった。唯一、この炊飯器を選んだことで大いに助かったのは、人目につく場所に置いてあっても一切生活感が漂わず、存在感も無い。仕事場と住居を同じくする私たちにとってこれは重要だ。

060710_ksv9sharp02.jpg

家電の中でも炊飯器というのはデザイン的にほとんど最悪な状況であると言わざるを得ないもののひとつ。わざわざ買い替えたくなるような製品にはついに出会うことの無いまま今に至ってしまったんだけど、とうとう年貢の納め時が来た。悩んだあげく、象印のNP-DA10(ZUTTOシリーズ)を通販で購入。KS-V9に比べると見た目に若干やわ(それでも今時の炊飯器の中では抜群に硬派で無駄の無いデザインであることは確か)なのが少しばかり不安だったものの、炊飯器の定位置に置いてみたところ意外なほど違和感無く納まってくれて一安心。これならまた10年以上はつき合えそうだ。

そんなわけで、さよならグレーのハコの炊飯器。いざお別れとなるとなんだか名残惜しいな。長い間ご苦労様でした。

2006年07月13日 08:00 | trackbacks (0) | comments (0)

暮らしの道具たち : 真田紐・江南

6/14。京都『江南』から帯締の代用に購入した真田紐が到着。
三分幅を3本と二分幅を1本。

060614_sanadahimo.jpg

絹を織り上げた表面の繊細な光沢には、組紐とはまた異なる味わいがある。庶民の実用品として受け継がれた質素な美。

真田紐師 江南
京都市下京区岩上通り高辻下がる吉文字町455-1ランブラス堀川102号
075-803-6433

2006年06月20日 15:00 | trackbacks (0) | comments (0)

暮らしの道具たち : 着物デビューへの道

三十台も半ば過ぎにして着物デビューを画策中の勝野。

060508_tsujiya.jpg

『辻屋』で草履を買って(テープを使わず紐一本で包装するのが粋)、

060508_bunsendo.jpg

『文扇堂』で渋扇を買って、

060512_myohgaya.jpg

『めうがや』で足袋を買った(こよりで括られてるのが粋)。

この週末は小林布未子先生の着付け教室2回目。

2006年05月23日 06:00 | trackbacks (0) | comments (3)

暮らしの道具たち : かまわぬ・町割手拭

先日青山・スパイラルに行った時、1Fエントランス近くで『かまわぬ』のイベントが開催されていた。そう言えば代官山にもとんとご無沙汰だなあ、と思いつつ物色してみたところ、面白い手拭を見つけたので購入。

050711_kamawanu.jpg

単純化された屋根と井戸の配置による連続柄。どこまでも拡がる町割の一部を無作為に切り取ったように見える。商売がら、こういうのにはどうもついグっと来ちゃうのだ。

2005年07月12日 18:30 | trackbacks (0) | comments (0)

暮らしの道具たち : 剣持勇/笹(sasa)

展覧会などいろいろと話題が出たところで我が家にある剣持デザイングッズについて書いておこう。佐藤商事で現在も生産されている(デザインされたのは1965年)カトラリーのシリーズ『笹(sasa)』。

050301_sasa01.jpg

一見してなんでもない至ってフツーのカトラリーだと思われるかもしれないが、さにあらず。デザインに興味のある方ならその細部にじっと目を凝らしてみて欲しい(他の写真はこちら)。頭部のスッキリとした丸み。ぎゅっと絞り込まれた細い首。そこから柄の端部に向かって広がる直線的なラインはバシっと切り落とされるようにして終わる。虚飾を排し、有機性にも幾何学性にも偏ることのないフォルム。実に清廉かつ優美ではないか。
先細りの柄を手に取ると、思いのほか角ばったエッジと厚手のステンレスによる適度な重みが印象的だ。なるほど、この感覚は具合のいい箸を持った時のものに近い。そこで私たちははっと気づく。これが剣持の言う“ジャパニーズモダン”かと。

もうひとつ、重要なことはこのカトラリーが極めて機能的だと言うこと。手に持ったときも皿に置いた時にも、その重量バランスの良さは抜群。ナイフ(このフォルムがまた素晴らしい)の切れ味も、フォークの刺さり具合も、スプーンの口当たりも申し分ない。
残念ながら佐藤商事の商品としてはまったく目立たない存在ではあるが、この『笹(sasa)』は間違いなく剣持勇の代表作であり、デザイナーズカトラリーの代表格として今後さらに注目されるべきプロダクトだと思う。引き合いに出して申し訳ないが、正直、柳宗理氏デザインのカトラリーとは比べ物にならないほど使いやすいんだこれが。

剣持勇という巨星(OZONE)
ジャパニーズモダン 剣持勇とその世界

2005年03月01日 18:43 | trackbacks (0) | comments (0)
back mail
copyright