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暮らしの道具たち : 徳島・長尾織布

12/25。舞子から高速バスに乗って1時間あまりで徳島駅前に到着。紀伊國屋書店で少し下調べをしてからヤギの家族の車で伊予街道を西へ。鮎喰川を渡ってすぐの場所にある『長尾織布』を訪ねた。阿波じじら織で知られる綿織物メーカー。開業は1897年。

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通りに面した白漆喰塗りの店構えは意外にこぢんまりとしており、暖簾は出ていたものの、中の明かりは消えていた。奥で話し声がしたので、失礼して見せてもらっても良いかと伺うと、年配の女性社員の方が応対して下さった。ひとまず店内に並んだ阿波しじら織を用いたアパレル製品などを一通り見て、反物を選ばせていただきたい旨を申し上げると、A5大ほどの分厚いサンプル帳が2冊登場。300種類以上の生地を目の前にしてさすがに悩んだが、なんとか数種を選んで実際の反物を見せていただいた。本当は全部持って帰りたいところをぐっとこらえて、この日は2種を購入。

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上の写真が購入した阿波しじら織反物のうちのひとつ(拡大写真)。ブルーの濃い部分には藍染めの糸が用いられている。表面にある細かいシボがこの製法の特徴。手触りが良く、実に涼しげだ。

有り難いことに、この日は工場を拝見させていただくことができた。『長尾織布』では製糸、染色から織布、加工までが一貫して行われている。平屋のまま敷地の奥へ奥へと続く工場の規模は店構えからはとても想像のつかない大きさで、ちょっと目眩を感じるような迷宮的感覚を覚えるほどだった(工場を裏側から見るとこんな具合)。

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上の写真は店のすぐ奥にある最も広い工場棟。旧式の織機がずらりと並ぶ(別の写真)。座って作業をなさっている方は工場を代表する熟練工なのだそうだ。

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その奥の棟で行われているのは製糸の作業(別の写真)。さらに奥には染色のための別棟がある。藍染の作業場は冬は稼働していないが、そちらも覗かせていただいた。地面にいくつも並んだ木の蓋の下には大谷焼のおおきな瓶が埋められている。

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上の写真は阿波しじら織のシボをつくりだす工程。手前で織物を湯に着け、向こうの四角い部屋で乾燥させる。

近いうちに、いただいた反物の仕立てを頼みたいと思っている。さて、上がりは夏に間に合うだろうか。

長尾織布/徳島県徳島市国府町和田189/088-642-1228
9:00-16:00/土日休

2008年01月06日 22:00 | trackbacks (0) | comments (0)
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