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旅に出てきました : 帰省ツアー 2009-2010・6-9日目

昨年12/29。『ふつうの家01』で起床。高速舞子バスターミナルから明石海峡大橋を渡り、淡路島を縦断。大鳴門橋を渡って四国に入り徳島駅に到着。

現地エージェント(ヤギの弟)のプリウス号で伊予街道を東進し、安宅の交差点を右折。少し進んだ左手の路地に自家焙煎珈琲店『とよとみ珈琲』がある。前年に続き二度目の訪問。

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ブレンド(上の写真)とコスタリカとエスプレッソ焼きドーナッツのプレーン鳴門金時芋のタルトを注文。ドリップコーヒーのすっきりした味わいもさることながら、やはりここはエスプレッソの美味さが際立つ。そしてこの日予想外に素晴らしかったのが鳴門金時芋のタルト。上品な素材の滋味を引き出し、見事に高めた逸品。じんわりしみじみ美味い。

とよとみ珈琲徳島県徳島市末広2-1-42/088-655-8052
8:00-20:00(日祝-19:00)/水休

12/30。阿波市にあるヤギの実家から現地エージェント(ヤギの弟)のプリウス号で東へ。板野郡上板町『岡田製糖所』でお土産を購入。鳴門市大麻町の『森陶器』は休み。残念。徳島市内へ移動して伊予街道を東進。佐古二番町の交差点を左折し、JR佐古駅を右手に過ぎて田宮街道に出たところを右折するとほどなく『アアルトコーヒー』に到着。2006年オープンの自家焙煎珈琲店。赤茶の木格子と木建具、白地に細い書体で店名を記した看板の店構えは控えめで上品だ。豆売りをメインとする小さな店内には、奥の販売カウンターを除き、こまごまとした可動家具だけが設えられている。

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窓際のテーブルで中深煎りのアアルトブレンドと深煎りのアルヴァーブレンドなど、続いてマンデリンとコロンビアを注文。やや煎りの浅いアイノブレンドもあるらしい。どれも極めて綺麗な珈琲。優しく飲みやすく、良く制御されているが、悪く言えば平坦な印象を受ける。個人的には物足りない。しかし、こうした珈琲を好む層が幅広いのもまた事実だろう。

アアルトコーヒー/徳島県徳島市南田宮2-3-111/088-632-9088
10:00-19:00/日休

佐古二番町の交差点へ戻って再び伊予街道を東進。佐古一番町の交差点を右折すると、眉山の麓に『いのたに』が登場。『広東』と並び徳島ラーメンの元祖的存在とされる店。古いタイル張りのビルに大きく簡素な赤いテント。アルミ色のサッシが並ぶまるでガレージのような店構えだが、一切の虚飾を排し整然とした佇まいは独特の風格さえ感じさせる。店内に入ると木目調の合板張りの壁に囲まれたいかにも「食堂」と言った風情のフロアに大きなコの字形の島カウンターが2つあり、中央に食券の販売機。奥の厨房に煙突付きの丸釜が3つ鎮座する様子は壮観だ。

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中華そば肉入りを生玉子付きで注文。水のコップにレンゲが乗って出てくるのがニクい。茶色い豚骨醤油出汁は見ての通りの甘辛さ。ところが意外にも後口は至ってさっぱりしている。柔らかめの中太ストレート麺は次第に出汁や具と渾然一体に。生玉子を混ぜればカオスはさらに深まる。なんとも不可思議な美味さ。なるほど、これが徳島ラーメンの典型か。

いのたに/徳島県徳島市西大工町4-25/088-653-1482
10:30-17:00(売切仕舞)/月休(祝日の場合は翌火休)

再び田宮街道へ戻って自家焙煎珈琲店『アッタロード』へ。先ほどのルートで言うと、『アアルトコーヒー』の手前並びにある。オープン年は不明。こちらへは2008年に移転されたとのこと。黒いガルバリウム鋼の波板に覆われた戸建住宅に木板張りの庇。それを境に1F部分はオフホワイトの左官で仕上げられている。大きなガラス窓越しに見えるカウンター席がなければ、そこが店であるとは分かり辛いくらいの控えめな構えだ。ドアを開けるとフロア左側は豆の袋に占領されており、最奥に焙煎機が鎮座。右手にあるL字形のカフェカウンター内には様々な抽出器具がずらり。白壁に赤茶の木造作の内装はほぼ資材に埋もれている。基本的には豆売りの店で、席はカフェカウンター手前と先ほどの窓際のカウンターとにそれぞれ3つ4つあるのみ。

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この日はカフェカウンターに張り付いて、26歳の若マスター(焙煎歴は10年以上になるとのこと)から色々とお話を伺った。「スペシャリティじゃなくてもパンチのあるコーヒーを提供したい」との言葉通り、ネルドリップで供されたお薦めのストレートコーヒー2品はどちらも骨太でそれぞれに個性の際立った鮮やかな味わい。ひとつはモカ・イルガチョフだったが、これが素人の情けないところで、もうひとつを忘失してしまった。ブレンドとブラジルをお土産に購入。今後はぜひとも通販にも取り組んでいただきたいところ。何しろ美味い上に実にリーズナブル。現時点のドリップコーヒーにおける個人的徳島ナンバー1店だ。

アッタロード/徳島県徳島市南田宮3-2-44/088-632-1157
9:00-19:00/不定休

夜は阿波市土成町の『新見屋』でたらいうどん。宮川内谷川の渓谷にへばりついた野趣溢れる雰囲気とじんぞく出汁。例年通りながらやっぱり美味い。

12/31。午後から年越しの食材の買い出しに同行。合間に阿波市阿波町『ドルチェ』へ。橅養街道沿いのスーパー『アワーズ』斜め向かいにあるジェラート店。砂利敷きの駐車場の片隅に山小屋風板張りの店舗がある。入るとすぐにカウンターショーケース。その奥にキッチン。左側にテーブル席がいくつか。その奥に繋がった離れにも大テーブルが2つ3つ置かれている。

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敷地内の植栽はほとんど手入れをされておらず荒れ放題なのが残念だが、この離れから裏手にひろがる田園と四国山脈の風景はなかなかに素晴らしい。真ん中に高越山を眺めつつ、ゆずと鳴門金時芋、牛乳と南瓜のジェラートをいただいた。濃厚な風味に外れ無し。のどかな良い年末。

ドルチェ/徳島県阿波市阿波町大道北190-1/0883-35-3912
10:00-19:00/火休

紅白を見て1/1。阿波市市場町の若宮神社で初詣を済ませ年越し蕎麦。明けて高速鳴門からバスで神戸入り。三宮『マウンテンコーヒー』でボリュームたっぷりのミックスサンドとフルーツワッフルに満腹しつつ、神戸空港からスカイマークで帰京。

2010年02月07日 16:00 | trackbacks (0) | comments (4)
comments

アアルトコーヒー??アルヴァーブレンド??
ひょっとして建築家のAlvar Aaltoのファンなのかな?
違ってたらすいません
お店の中のデザインもフィンランド風?なのかな・・・
徳島ラーメンってどんな味なんだろう
文京区の関口にうだつやと言うラーメン屋があり徳島ラーメンを歌っていて
見た目は似ているんだけど
肉は思いっきり甘辛に煮たものが入っていて・・・・
意外と嫌いじゃない味だけどこんな感じなのかな?
ではでは

posted by: kiyo : 2010年02月17日 18:25

>kiyoさん
そのアアルトです。「アイノ」は奥さんの名前ですね。お店の中はぜんぜん北欧風じゃありませんでしたが、きっとマスターはアアルト夫妻のファンなのだと思います。
いわゆる徳島ラーメンはだいたいそんな感じみたいです。でも最近は現地でも店ごとにかなり個性があって面白いですよ。あーまた食べたい。。。

posted by: 勝野+ヤギ : 2010年02月19日 04:08

そうなんですね 内装が違うのは残念! 曲げ木の家具なんかも置いてないんだ・・
こだわってほしかった・・・・
個人的にはカルロ・スカルパあたりが好みです。
部品チックで手作りメカニックみたいな感じがどことなく日本チックだったりして
それでいて景観を邪魔してないところが!
職人上がりというのも好きな理由なんですけどね
思うに景観を邪魔せず打ち勝っている建築物ってなかなかないですよね
シドニーのオペラハウスくらいかな??
まったく異質な形なのに風景になっているあたりが圧巻
設計したウッソンはその後たいしたの作ってないような気がしたので
この作品でATフィールド全開になったのでしょうか・・・
最近90歳で死んでしまったらしいけど話せるなら一回話してみたい人でした

posted by: kiyo : 2010年02月19日 14:19

>kiyoさん
遅レス失礼しました!ウッソンは実に数奇な運命を辿った建築家ですよね。こういう仕事をしてると、たとえひとつでも誰もが心を動かされるような名作が生み出せたら幸せだよなあ、と心底そう思います。シドニーにはいつかぜひ行ってみなくちゃ。

posted by: 勝野+ヤギ : 2010年03月01日 23:58

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