life
life of "love the life"

update info, 仕事してるんです : ふつうの家01・完成写真アップ

love the lifeの最新作『ふつうの家01』の完成写真をアップしました。worksからご覧下さい。フォトグラファーは佐藤振一さん。

091102_futsunoie02.jpg

「ふつうの家01」は神戸市垂水区中部の高台北側を造成した住宅地にあります。建築面積は60平米。敷地いっぱいに立ち上がった木造2階建の外観は、左官仕上げの白い箱に片流れの屋根を乗せただけの簡潔なものです。1階は大部分を南側の傾斜地に面したひと続きの和室+LDKにあて、残りにその他のユーティリティと駐車場を配置しています。2階には中廊下を挟んで3世代4人の居室を振り分け、1階和室の直上にあたる南側にテラスを設けました。構造的にも計画的にも、特別な仕掛けは何もないローコストな小住宅です。

室内は大部分を白いクロスで仕上げ、床面と建具まわり、2階の天井面はそれぞれ木地を生かして仕上げています。また、2階トイレには妻屋根を模した天井と階段室に面する小窓を設けました。この「家のなかの家」は、家族のつながりの象徴として生活動線の中心に配置されています。既成のシステムを用いたキッチン、洗面台まわり、ユニットバスルームの部材やパーツからはグレーや中間色を排し、白またはシルバーの単純で機能的な形状のものだけを選びました。意外なことに、それにはメーカーのカタログスペック上かなりイレギュラーで慎重な手続きが必要でした。現代の住宅産業の仕組みの中で、余分な主張やノイズのないディテールを得ることの難しさが痛感されました。

091102_futsunoie01.jpg

ここで行われたデザイン上の操作は、匿名の設計者によるありふれた住宅で行われている事柄とそう変わりありません。あえてほかに無い点を挙げるとすれば、「ふつう」のものが本来の姿のまま「ふつう」に存在するように、という施主と私たちに共通したひとつの願いだけだったのではないかと思います。

いたって「ふつう」に、ただ丁寧にデザインされただけの質素な住まいが、出来上がるに連れて不思議に安らかで軽やかな佇まいを得てゆく様子は、私たちにとってとても興味深いものでした。この家は、生活者の多くがさもあたりまえであるかのように甘受させられている商品住宅の奇矯さからも、建築家やデザイナーの志向する建築らしさからも、遠く離れた彼岸にあるのかもしれません。

2009年11月02日 06:00 | trackbacks (0) | comments (0)
comments

post a comment




*ご記入のメールアドレスはブログ管理者にのみ通知され非公開となります。



back|mail
copyright