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食べたり飲んだり : 入谷・キッチンよしむら

3/9。午前中に代官山でマンションリフォームの完成・引き渡しの後、一旦アトリエへ戻るついでに近場でランチを摂ることにした。訪れたのは入谷の洋食店『キッチンよしむら』。開業は1953年。

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入谷交差点から言問通りを浅草方面へ少し歩くと、ほどなく店は見つかった。看板は半壊状態で、古びたサンプルケースの中身はいい具合に日焼けした状態。店の正面の半分くらいはそのサンプルケースで塞がっていて、通りから中を伺うことはほとんどできない。あらかじめ評判を見聞きしていなかったらまず足を踏み入れようとは思わないであろうデンジャラスな店構え。

自動ドアをくぐると、すぐさま右手の細い階段を2Fへ上がるよう促される。1Fの大半はキッチンカウンターに占められ、もとはカウンター席として使われていたであろうスペースはすっかりパントリーと化していた。2Fには20席ほどのテーブルセットが割合ゆったりと設けられている。内装の古び具合はかなりのもの。おそらく開業当時から50年あまり、改装を重ねながらこの建物でずっと営業を続けて来たのだろう。窓際に落ち着いてビーフシチューとエビフライを注文。

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このビーフシチューがなんとも素晴らしかった。とりわけドミグラスソースの深みとコクは驚嘆に値する。優しくまろやかな、正しい洋食屋の味わい。牛肉も野菜も嬉しくなるくらいにボリュームたっぷり。

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エビフライの豪快な盛り付けには思わず顔がほころぶ。これまた食べごたえ満点。一緒に頼んだロールパンはペリカン製。大満足の洋食を久しぶりに堪能させていただいた。

考えてみれば、洋食店が新しくオープンしたと言う話しは最近ほとんど聞くことがないように思う。「日本における洋食」という料理様式は今後ますます希少化しそうだ。特にこうした庶民的な洋食専門店は、もしかするとそのうち無くなってしまう運命にあるのかもしれない。残るは高級洋食とカフェ飯、みたいな二極化した状況が避けられないとすれば、実に残念なことだ。

幸い私たちの生活圏内にはまだこうした洋食店がいくつも残っている。『キッチンよしむら』にもまた近いうちに足を運ばせていただこう。今度はハヤシライスかメンチカツあたりかな。

キッチンよしむら/東京都台東区入谷1-5-2/03-3872-0907
11:00-15:00,17:00-20:30(LO)/水休

2007年03月13日 18:00 | trackbacks (0) | comments (0)
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