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update info, 仕事してるんです : 井筒屋・完成写真アップ

love the lifeの最新作・小田原の工芸品店『井筒屋』の完成写真をアップしました。worksからご覧下さい。フォトグラファーは佐藤振一さん。

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『井筒屋』は昭和初期創業の工芸品店です。もとは漆器専門店でしたが、現在は和陶器や当地名産の寄木細工などの扱いも多く、漆器の割合は商品全体の半数程度となっています。築後20数年を経た鉄骨造3F建ての小さなビル地上階のうち、69.4平米ほどを占める店舗スペースの改装が私たちに依頼されました。
小田原市内では、近年新しい駅ビルや郊外型の大型商業施設の完成に伴って、旧市街地の空洞化が進みつつあります。『井筒屋』があるのは小田原駅東口から海に向かって延びる中央通りの中ほど。旧市街地のど真ん中です。またこのエリアは現在市が作成を進めている地域生活と観光の拠点づくりのプランにおいてもちょうど中心部にあたります。

当初は予算の面から部分的な改装にとどめることも考慮しましたが、商品構成の大幅な変化や照明・空調など設備面の老朽化への対応も含め、先ずは思い切った提案を作成することにしました。私たちが念頭に置いたのは、通りと一体となって機能し、地域を訪れた人々の回遊を活性化するような店舗をデザインすることでした。そこには単なる透明性以上のものが必要でした。
売場のプランニングは、フロアに高さのある中央什器を置かないこと、各エリアごとに形態の大きく異なる什器を作り付けることをルールに決定してゆきました。什器とその上部の天井造作にはそれぞれに高低差をつけ、店内を移動するごとに変化のあるパースペクティブが感じられるようにしています。カラーリングや素材感については内装仕上げも含めて、オフホワイトのAEP塗装またはメラミン化粧板と、OSBに限定しました。シンプルなボリュームの構成による空間の印象は、いかにも明朗でニュートラルなものですが、こうしたプランニングのやり方そのものは実のところ書院の発想に似ています。

各エリアの造作は控えめながらもそれぞれに特徴的な「地」となり、商品を「図」として浮かび上がらせます。全体の様子がフロアのどこからも見渡せるレイアウトは、時節ごとの自由で大胆なディスプレイと、今後の商品構成の変化への対応を可能にします。
エントランス正面にあるテーブル什器上の天井造作には、城下町の記号であり、クライアントの家紋でもある梅の模様をパターン抜きし、その内側にだけ紅梅を思わせるピンクをあしらっています。クローム色のスチールパイプを並べたパーティションは、動線をさりげなく制御すると同時に、目に天気雨のようなきらめきを感じさせます。

これらのアイデアは幸いクライアントの岡部さんご夫妻に気に入っていただき、最終的には売場の全面改装が実現しました。当初はビル外観全体の改装と、自動ドアや既存サッシの解体を含む店舗ファサードの全面リニューアルも計画しましたが、さすがにそこまでは無理でした。
もとはアンバー色だった既存サッシのフレームは、内装に合わせたオフホワイトのシート材で覆われました。腰の部分と上部のガラス欄間にも白く染色した檜材が被せられ、通りからの視線を直接商品へと導く効果をあげています。外から内へ、そして内から外へと浸透するような「街に開かれた書院」がこうしてかたちになりました。

施工はイカハタの清原さんと重本さんと長田さん。窓際にある特注のペンダントライトの設計・制作はマックスレイの宮野さんと川口さん。植栽は小林ガーデンの小林さん。皆様、大変お疲れさまです。ありがとうございました。岡部さんご家族が地域とともに健やかに過ごされることを心から願っています。

井筒屋(いつつや)/神奈川県小田原市本町2-1-39/0465-22-3049
10:00-18:30/水休

September 15, 2006 2:00 PM | trackbacks (0) | comments (0)
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