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都市とデザインと : 香川県立東山魁夷せとうち美術館

帰省中の話題をもう少し。12/28。香川県立東山魁夷せとうち美術館へ行って来た。香川県坂出市・瀬戸大橋のたもとにあるちいさな美術館。リトグラフを中心に東山魁夷の作品が多数所蔵されている。建築デザインは谷口吉生氏。

冬晴れの瀬戸大橋記念公園。美術館は広大な敷地にぽつんと置かれたシンプルな箱と言った風。駐車場を横断し、まっすぐ長いアプローチを進むと、ガラス張りのエントランスに斜めからぶつかる。

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近づいてもなおこぢんまりとした印象はそのまま。周りの樹木が育つと、おそらく海の側からしか建物の姿は確認できなくなるだろう。そうなるとこのアプローチの魅力はさらに増すに違いない。

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奥行きが少なく、横方向に細長いエントランスホール。物販コーナーとコインロッカーは明るい木目の間仕切りの向こう側(上の写真左)。その左に受付カウンターと展示室への入口。右にはステンレス角パイプの縦格子で適度に遮光されたビデオコーナーがある(上の写真右)。

展示室に入ると思いがけず大きな空間が出現。隅に一本だけ立ち上がる細いコンクリート打ち放しの柱が強く印象に残る。写真撮りたかったなあ。

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さらに2Fへと階段を上り、大型デジタルハイビジョンによる展示までを見終えると、順路はもうひとつの階段へと続く。降りた先にはカフェ。テーブルにつくと瀬戸内の眺望が広がり、その遥か先には東山魁夷の祖父が生まれ育った櫃石島があるのだそうだ。谷口氏ならではの明快で心憎い演出。この写真はカフェのインテリアと海側のテラスの様子。

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カフェからテラスへと出ると、その先に小さなボードウォークがある。海の色をそのまま立ち上げたような緑色の石に覆われた外壁を背後にして細い手摺に寄りかかると、気分はまるで小舟の上。

谷口氏は建物の存在を瀬戸内の風景の中に消し去ってしまいたかったのだ。それはもう徹底的に。

もちろん東山魁夷の作品も素晴らしい。『月篁』、『聖夜』、『たにま』などのポストカードを購入。

香川県立東山魁夷せとうち美術館
谷口吉生のミュージアム(東京オペラシティアートギャラリー/2005)

2006年01月06日 01:20 | trackbacks (1) | comments (2)
comments

はじめまして。
東山魁夷せとうち美術館のことが書いてあったので
TBしてしまいました。ご迷惑でしたら外してください

建築はあまり詳しくないですが、見ることが好きです
こじんまりとして、素敵な美術館だと思いました

posted by: azumi : 2006年01月31日 22:14

>azumiさん
はじめまして。トラックバックしていただけて嬉しいです。今後ともどうぞよろしくお願いします。せとうち美術館、こぢんまり感がほんとにいいですよね。

posted by: 勝野+ヤギ : 2006年02月03日 02:37

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