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旅に出てきました : 帰省ツアー 2008-2009・5-6日目

12/26。ホテルを出て近くのKinko'sと『円山珈琲倶楽部』で仕事。

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交差点に面したビル1Fのこぢんまりとしたエントランスをくぐると大きなカウンターが控え、その向こうにかなりの席数のテーブル席。間口はさほど大きいものではなく、内装や家具は暗色の木造作ながら、割合天井が高いためか店内には開放的な雰囲気がある。主に中高年の客層で賑わっていた。全く予備知識無しで入ってみたところ、嬉しいことに珈琲もサンドイッチも大いに満足の行くもの。豆は神戸『萩原珈琲』で焙煎されたものを使用しており、その風味は大阪の珈琲店としては強めの部類に入る。繁昌亭の近くにこんな店があるとは有り難い。

夕刻に神戸に移動して打合せ。

12/27。勝野の実家で起床。午後から三宮、元町を散策。先ずは『ボックサン』。1935年開業の洋菓子店。

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以前に一度訪ねた記憶をたよりに足を運んだところ、どうにも見当たらない。東須磨本店に電話で問い合わせたところ、三宮店は2008年10月に中央通沿いへ移転したとのこと。新店は『ケーニヒスクローネ』の向かい側にあった。フロアは以前よりも多少広くなり、2階建てから3階建てにはなったものの、内外装の簡素さは相変わらず。安心半分、拍子抜け半分。3Fのカウンター席に落ち着いて、ケーキを3種と紅茶を注文。ケーキには小さなアイスクリームが付くとのことで、これまた3ついただくと、なんとも壮観な状態に。

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何はさておき、この店では最強のビスキュイ生地を堪能せねばならない。上の写真は『いちごのショートケーキ』。濃厚な風味と豊かな弾力を備えた重量級のスポンジ。そのインパクトは健在だった。『こだわりロールケーキ』をいただくと、その感動はさらに大きくなる。素晴らしい。

この後『ア・ラ・カンパーニュ』の神戸三宮店にも行ってみたが、こちらについては特筆することは無い。もうケーキは結構、と言うわけで、さらに近くをあちこち歩いてみることに。神戸BALでは『PARTENAIRE(パルトネール)』神戸店(2007)を視察。インテリアデザインは近藤康夫デザイン事務所。間仕切りを兼ねた有機的な形態の什器群が特徴的。個人的にはBAL開業時のバージョン(1994)の方が好ましい。続いてトアロードを挟んで向かいのブティック『LE CIEL BLEU(ルシェルブルー)』神戸店(2006)へ。内外装のデザインを手掛けたのはkeiko+manabu

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既存のビルをスチールの外皮で新しく覆った端正なファサード(ディテールの写真)。LEDの青いイルミネーションにもけばけばしさが無い。驚くべきはそのインテリア。モールディングにレースのカーテン、デコラティブな壁紙、と、素材そのものは至って普通であるにも関わらず、手数の少ない構成によって見事に引き締まった空間性が生まれている。2Fの床に用いられたグラフィックシートが醸し出す控えめな質感がまたいい。まさに王道的な「内装」。それがインテリアデザイナーではなく建築家の手によるものである点に、時代なんだな、と思う。

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同じくkeiko+manabuによってデザインされたJR高架の南向かいのちいさなブティック『BLESS(ブレス)』(2007)にも立ち寄った。ふたつの間仕切りがフロアを3分割するプラン。間仕切りの道路側にはそれぞれ異なる樹種の木目が拡大プリントされており、くり抜かれたかたちがそのまま裏側に厚みとなって出っ張ることで多様な什器が設えられている。この手の店に宿命的な商品量の多さには落胆せざるを得なかったが、極めてシンプルかつ知的なデザイン手法が実に楽しく、大変勉強になった。

2009年01月30日 08:00 | trackbacks (0) | comments (0)
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