"kranz /shibuya dogenzaka & jimbocho" job diary 11/01/2000 part 3
07月12日
ガラスサッシを覆う松の板材取付けが完了。大迫力の店構え。
家具、什器、サイン関係もこの日一気に取付けられ、ツリーにもようやく枝とガラス棚が
2Fの壁には間接照明入りのミラーも取付完了。

夜、kranz赤坂でメニューのラフデザイン打ち合わせ。
そんなこんなで神保町の現場が最高にバタバタなこの日、ついに渋谷の物件契約成立。おっしゃー!こっちもやるぞー!
07月13日
既製家具が現場に到着。ますます混迷を極める現場。
松材の染色も終わって塗装工事は終了。夜になって大きなコーヒーの写真をあしらった外壁面のグラフィックも設置完了。
そしてツリーのガラス棚についに緑色と透明のビ−ル瓶が並べられました!レイアウトが決まったらひとつずつクリアコーキングで点止め。ビール瓶の本数は200本!
ああ、めまいが。。。
07月14日
午前中、なんとか一通り工事の終わった現場をクリーニング。
PM01:30から保健所検査&03:30より消防検査。吹抜けからようやく足場が無くなって、ついにお店の全貌が明らかに!
と、感慨にふけるヒマもなくメニュー&グラフィックを一部納品。足りない分は帰ってまた制作します。オープンまであと3日!

07月15日
神保町のディスプレイ用品&備品の追加購入&設置。現場はすっかり落ち着きました。夜仕様に調光をきかせた店内はリラックスムード。あーイイ感じ。和むねえ。なんて言ってるヒマもなく、帰って徹夜でプライスカード制作。
07月16日
オ−プン前日。この日は関係者を招いてのレセプション。
いやー皆さんお疲れ様でした!オープンおめでとうございます!目出度いねえ! なんて言ってるヒマは当然無く、まだまだ備品調達&メニュ−制作は続く。。。

07月17日
ついに『kranz神保町店』オープン! もちろんこれで無事終わるわけも無く、メニューの修正作業、チラシの制作などなど お店のある限りラヴザライフの仕事は続くのでした。

07月20日
そしてこの忙しいのにラブザライフ引っ越し!
夜中、なんとかMacをつないで仕事のできる体制に。

07月24日
深夜、佐藤振一さんによる神保町の完成写真撮影。今回は吹抜けがあったりツリーがあったりで ラヴザライフの頭の中にはどういう写真になるのかさっぱり検討がつかなかったのですが、佐藤さんは終止ノリノリで撮影に取り組んで下さいました。
『kranz神保町店』完成写真はこちら
撮影は翌朝6時に終了。バタンキュー。

そしてなんだかんだでグッチャグチャな状況のまんま怒濤のkranz渋谷に突入!!

07月25日
PM03:00、kranz渋谷現場へ。不動産屋さんから鍵をもらって山田さん、不動産屋さん、SHIZENさんと一緒に本格的に現場調査。
この物件もまたシャレにならないくらいに電気容量が全く足りません。そして突如発生した物件だけに神保町よりさらにキビシイ予算状況になることは必至。そこで山田さんから出たアイデアがガス空調で電気容量を節約する方法。ガスヒーポンってやつですね。それ、確認してみましょう!
その後、kranz赤坂で基本プラン打合せ。

07月27〜29日
毎年恒例のバンタンサマーセミナー。

07月29日
夜、SHIZENさんから概算見積がFaxで到着。ぬおー!メチャメチャ予算オ−バ−!!ガス空調の値段が思った以上に高く、その上を電気容量もまだ足りない状況。
うーん。プランし直しだ。内装も照明も随分削らなくちゃ。これはかつて無い激ローコスト店舗になるぞー。。。

08月06日
PM08:00、SHIZENさんのオフィスで再度見積り打ち合わせ。
PM10:30からAM02:30頃まで恵比須にて山田さんと細かく打ち合わせ。すでにこの時点で以前のラフプラン時に比べるとかなりの分量の内外装造作が消滅しています。さらに、
『内壁は既存の建物の壁をそのまま塗装するのでイイですか?』
『床は既存のモルタルのまんまで何も貼らなくてイイですか?』

といった具合に究極のレベルにまでコストダウン。仕方無さそうにおおむね了承する山田さん。
しかし、不思議なことに、私たちの心中では無くなってゆく内装と反比例するように渋谷のお店に対する期待がどんどん膨らんでゆくのでした。

『とりあえずお金ができるまで屋上と3Fのオープンを延期しようか?』と言うことも山田さんは考えていましたが、私たちはコストダウンできる部分はすべてコストダウンして、なんとしてでも全フロアをオープンさせるべきだと主張しました。席数を減らすことは直接売り上げのダウンに結びつくからです。また、このビルの持つせっかくの空間ボリュームをkranzをはじめて訪れる人々に感じてもらえないことはオ−プン直後のお店のイメージ作りにとって大きな損失となることは間違いありません。

なにより私たちが気に入っていたのはこのビルの屋上でした。
高層マンションとラブホテル街に囲まれた3F建ての中途半端な高さからの眺望は道玄坂に向かって開かれ、そこには渋谷マークシティーと建設中のセルリアンタワーとゴチャゴチャと小さな店舗ビル群とが混在しています。
地上からはなかなか気付くことのない道玄坂の緑豊かな並木を前景に移り変わる街を眺めながら、私たちは初めて渋谷を愛おしく感じ、この気持ちを少しでも多くの人と共有できれば、と思ったのでした。そのことさえ実現できれば、このお店にはデザインなんか一切必要無いのです。

part 4に続きます。
part 4