"aquira hair designs" job diary 03/30/1999 part 2
1999年01月14日
中井さんからのメール。お店のスタッフの方々とのミーティングをもとにしたさらに詳しい内容のご相談をいただきました。この積み重ねがとっても大事なんですよね。スタッフの方に気に入っていただけて、気持ちよくお仕事してもらえるお店でないと絶対に良いお店にはなりません。
やはり地域性を考えると床や天井が黒というのはどうも大胆すぎるとのことで、もっと明るく透明感のあるカラーイメージに練り直すことになりました。

1999年01月16日
夜9時頃、中井さんから再びメール。ローコスト化をはかるためのいろいろなアイデアをいただきました。
シャンプーブースには一部現状のものを使用すればかなりの節約になるのでは?ということ。うーむ、こりゃあ大変更になるぞ!大変だー!!と、明け方まで苦しんだのですが、じっくり考えればなんとか現状の基本プランを生かしつつやれそうな気配でホっと一息。
ローコストな場合でもカッコよくデザインすることは実は簡単です。一番苦労するのはお店の機能の使い勝手を損なわずにプランすること。ここをなんとかクリアーするためにはほとんど発明家のような発想の転換が必要だったりするのです。

1999年01月20日
変更プランをもとに再プレゼンテーション。この日最初に中井さんにお見せしたのが今回の空間デザインのコンセプトストーリーをコマ割のコミックにしたもの
三角屋根のカットブースに天使の輪が飛んできます。そこにロングヘアーのお姉さんがやってきて、中井さんがハサミを振るうとあら不思議!お姉さんはワイルド&キュートな髪型に変身してすっかりハッピーな気分、という感じ。
そして、ホワイトとオレンジを基調にクロスを貼り分けたシンプルな壁・天井、白いペイントを施したラフな仕上がりのウッドフローリングの床、そしてオレンジ色に染色された杉材でお家のかたちに組み上げられたカットブース、といったカラーと素材のコーディネートをフォトコラージュを使って説明しました。
コミック仕立てで空間デザインをプレゼンするのは初めてのことでしたが、中井さんにはうまく伝わったようです。空間イメージについてはこれでOKをいただきました!

この日は今回のデザイン契約の内容もご提示させていただきました。ここから先の作業には施工業者さんやメーカーさんとの具体的な打ち合わせや取り引き事項が山のように発生します。なので、そこでの経費を含んだデザイン料金がいただけることを正式に契約させていただく必要があるのです。

1999年01月22日
夜遅くに中井さんから電話。何かあったのだろうか?!不安がよぎります。
内容はデザイン契約を前に中井さんのお父様との打ち合わせをセッティングしたいとのこと。お父様は『aquira』を含めて二つの理容室を経営する社長さん。今回のようにインターネット経由での空間デザインの発注というのはまだスタンダードなケースとは言えませんし、何かと不審に思われることがあったに違いありません。
最終的な決裁はもちろん社長さんあってのこと。早速打ち合わせ日時を設定したのでした。

1999年01月26日
3月のオープンに向けて早急にお話を進めなくてはならないこともあって、この際、施工業者さんもセットで社長にご説明してしまおう!というわけで、お馴染み『しぜん』の島田代表と目黒さんにもお越しいただきました。やっぱ私たちのようなチャラチャラした見た目のチビッコ2人組だけだときっとますます不審に思われるんじゃないかという気がしますので。
そして緊張の中、はじめてお会いした社長はモノトーンのカジュアルなお洋服にナイキのスニーカーの実にオシャレなダンディ!しかもなんと社長も眼鏡&おヒゲな方だったので中井さんとのそっくり感倍増です。
そして私たちとしぜんさんとの経歴紹介につづいてお店のデザインについての打ち合わせ。最終的には水廻りには万全を期するに越したことは無いということで、シャンプーブースはきっちり作り替えることになりました。終止和やかな雰囲気の中で実にスムーズに打ち合わせは進み、デザイン契約についても私たちの設定料金のままでOKをいただくことができました。これで心置きなく細かな調整をガンガン進めてゆくことができます。

お店を作る経験の豊富な方だけに、社長はお店のスタッフや設計・施工に携わる者も含めて人間関係を実に大事に考えていらっしゃることがこの日の打ち合わせからヒシヒシと伝わって来ました。
『社長は素晴らしい方だね。今回はきっといいお店ができるよ。』 帰りの車の中では島田さんはそんな風におっしゃったのでした。おーし!やるぞー!!

1999年01月27日
赤坂クランツで『KOIZUMI』の鈴木さんと打ち合わせです。コンセプトストーリーでカットブースに舞い降りて来る設定の天使の輪、特注ペンダントライト『HALO』の製作についてご相談させていただきました。
サークラインの形状をそのまま生かしたミニマムな形状について大体のイメージを説明すると、快くご協力いただけるとのお返事!さらに『照度計算とかもご協力しますよー』との申し出までいただいてしまいました。感謝!
1999年02月05日
中井さん・社長さんと打ち合わせ。『しぜん』の目黒さんと一緒に概算見積もりをお持ちしました。
事前のコスト調整を行った結果、前回のプランからずいぶん要素を削った状態での説明。天井造作はほとんど無くなります。ストックの家具造作をやめて棚柱をカーテンで隠すようにします。間接照明が無くなります。ダウンライトは既存の照明機具を流用します。。。(涙)
それでもお店のイメージが変わるようなコストダウンは一切やらずに踏み止まっています。この状態で当初の予算よりちょいオーバーなんですが、どうでしょうか。。。
身を削る思いの調整努力の甲斐あって、この状態をもとに実施設計を進めさせていただけることになりました!目黒さん共々ホっと一息です。

1999年02月08日
細かい部分を練り直して基本設計図を作成。目黒さんにファックス。再見積もりを依頼する。

1999年02月09日
床材メーカー『ボード』さんに特注品サンプルの製作を依頼。今回のお店もデザイン的に床材がは大きなポイントとなります。よろしくお願いします!

1999年02月10日
この日は中井さんと一緒に美容器機メーカーのショールームへ。メジャー片手にカット椅子やシャンプー台などの実物をもとに作業寸法を細かくチェックしました。

そしてその後、目黒の家具屋さんストリートに備品類を収納しておく可動ワゴンを見に行き、さらにそこから秋葉原のヤマギワまで店内のBGMを流すオーディオ類の試聴に行きました。結局そこで一番気に入ったスピーカーがJBLのベーシックなモデル。低価格・コンパクトながら意外にも深みのある中低音が実に魅力です。今回はコレで決定!

1999年02月12日
『KOIZUMI』の鈴木さんからメール。店内照度・輝度のシミュレーション図が届きました。
おお!イイ感じじゃーん!『問題ありません』とのお墨付きをいただいて一安心。
part 3に続きます。
part 3