"aquira hair designs" job diary 03/30/1999 part 1
1998年12月07日
『突然ですが内装をお願いしようかなと思ってメールしました。』
エ!マジ?!というわけでこの日、中井宏昭さんからはじめてメールをいただきました。中井さんは金沢文庫にある当時理容室として営業中だったスペースを美容室へと改装するため、インターネットでデザイナーや施工業者さんを探していたそうなのです。
内容は極めて簡潔。ホームページをご覧いただいて『“あーこの人達にお願いしたい!!”と思ってしまった』とのこと!やっててよかったホームページ(涙)!!
で、金沢文庫ってどこ?

1998年12月11日
この辺の時期はクラブイベントのお手伝いとかなんとかでちょっと立て込んでまして、ようやくこの日にお返事メールを出しました。『早速来週にでもおうかがいいたします!』
スケジュール、詳しい場所、現状の建築・内装図面、予算、居抜きか新築か改装か、などのポイントを同時に問い合わせて、ひとまず再度のご連絡を待つことに。『居抜き』というのは現状に残された内装をほぼそのまま使ってイキナリ営業しちゃうことですね。さて、どんな物件なのでしょう?お返事は来るのだろうか?

1998年12月12日
中井さんからの快いお返事メール。
『できればローコストでと思ってます。イメージについてはある程度こんなのがいいなっていうのはありますけど、おまかせしますよ。かっちょかわいくしてください!
おおお、、、ローコストでかっちょかわいく、、、それはウチの最も得意とするところではありませんか!!きっとホームページをじっくり見ていただいてのご依頼に違いありません。実に有り難いことではありませんか(涙)!!もーやるやる!ゼッタイやります!!
で、金沢文庫ってどこ?

1998年12月16日
金沢文庫は京浜急行線の特急で行くと横浜の2コ先でした。自由が丘から東横線で横浜まで行って京急に乗り換え、トータル1時間ちょいで着きました。なーんだ、錦糸町と変わんないじゃん。楽勝楽勝(内心は一安心)!それにしても金沢文庫ってメチャメチャ乗降客数が多い!昼間でも満員電車の京急車内から1/3はここで降りてるくらいな感じ。
改札を出てお店に電話。中井さんが駅まで迎えに来て下さいました。おお!さすが美容師さんだー。おヒゲとメガネが怪しい!いや、じゃなくてステキ!そして現場はなんと駅からバスロータリーを挟んですぐそばにありました。しかもバザール金沢文庫(スーパーのユニーがメインで入ってる)っていうショッピングセンターの出入り口がすぐ目の前。メチャメチャ好立地じゃあありませんか!

理容室『aquira hair designs』(アキラヘアデザイン)として営業中のお店は2階建てのちいさなビルの2階。2階に上がるにはすれ違うこともままならないような細い階段を上がって行かなくてはなりません。1階には古本屋さんと薬局が入っています。そしてビルの横腹にはなぜか『黒潮』の文字が踊っています。。。このビルは黒潮ビルっていう名前なのですね。うーん。かなりゴチャゴチャした状態。どんな店構えにしようか。難しそう。
店内に入るとそこはゴッツイ椅子の置かれたまさしく散髪屋さん。備品類がけっこう表に出てて雑然としてて、蛍光灯がいっぱい並んだ天井照明も相まってなんだかどよーんとした雰囲気。でもそこかしこに貼られたヘアデザイン写真のカラーコピーやキレイなパッケージのヘアケア商品が他のお店とはひと味違う感じです。それに良く見るとこのカット椅子カッコイイ!処分しちゃうのは惜しい気がします。
そして近所の喫茶店で打ち合わせ。
『aquira hair designs』のaquiraは中井さんのお父様のお名前です。 中井さんは7年間美容室での経験を積んでこのお店をまかされ、店名も『カットハウスあきら』から『aquira hair designs』に変更したのですが、やはり男性ばかりの理容室では飽き足らず、女性客メインの美容室として一気にイメージを一新しようと決心なさったということなのです。
中井さんから都内でのコンテストやセミナーに積極的に参加されているお話や、全国的な美容業界の動向、そしてお店の現状やご自身のヘアデザインの作風などをヒアリングするうちに、私たちは『aquira』が将来にとても大きな可能性を秘めていることを確信したのでした。
ローコストで、既存の設備をできるだけ生かしつつ、中井さんの作風やキャラクターを最大限に表現した新しいお店に変身させたい。。。よーし!こうなったら都内はもちろん世界のどこに出しても 自慢できるお店ができるようお手伝いしなくちゃ!!

打ち合わせ後、もう一度店内へ戻って現場寸法を採寸させていただいてから金沢文庫を後にしました。すっかり夜になった駅前は相変わらずの人、人、人。がんばらねば
数日後、中井さんから現状の内装図面や美容関連機材・備品のカタログなどの資料をいただきました。それをカバンに詰め込んで年末年始恒例の里帰りツアーへ。さよなら1998年。
こうして新しい『aquira』のプロジェクトは1999年3月のオープンに向けて本格的に始動したのでした。

1999年01月13日
年が変わってこの日は基本的なお店のイメージとロゴデザインのラフ案をもとに第一回目のプレゼンテーションです。
プランに当たって今回も勝野とヤギの二人で悩みに悩みました。今の理容室のお客さんも大切にしつつ、新しい女性のお客さんにも居心地の良いお店にしなくては。。。カワイイんだけど子供っぽくなくて、老若男女いろんな人に好きになってもらえる空間にしなくては。。。また、カッコイイ系の美容室にありがちな真っ白けな空間にはしたくないと考えました。

そこで考えたのが各カット椅子を半個室的に間仕切って配置した空間構成でした。さらに、床や天井を黒くして存在感を消したうえで、各カット椅子の周りにだけ鮮やかなカラーをあしらって、スポットライト中心の照明でライトアップしたドラマティックな空間を2案プランし、ご提案したのでした。スッキリとシンプルに見えるのですがレイアウト的にもカラーコーディネイト的にもかなり冒険したプランです。
また、ボイラー室やトイレはほぼそのまま使用し、空調機器も現状のものを若干移設するだけで流用することでローコスト化を図っています。
中井さんとの様々なディスカッションの中で、図面は赤ペンの書き込みでだんだんと真っ赤になっていきました。
基本デザインはお店の中央に三角屋根付きのカットブースが並んだプラン1に決定!
part 2に続きます。
part 2