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食べたり飲んだり : 一乗寺・タンドレス

7/25。『詩仙堂』の坂を降りて一乗寺下り松のひとつ下の辻を左折。住宅街をしばらく行くと右手にパティスリー『タンドレス』が現れる。もとは『ベックルージュ』として1999年にオープン。2009年10月にリニューアルされ現在の店名となった。ざっくりとしたベージュの左官仕上げに四角い小窓をいくつか開けた一軒家の外観は、かろうじて店に見えなくもない、と言うくらいにさりげない。以下、写真はクリックで拡大。

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左側のポーチから右手のドアを開けて店内へ入ると向かいの壁際にベンチシート。手前に小さなテーブルが5つ。チェアが添えられているのは右側の2つのテーブルだけ。席は全部で7人分ほどしかない。通路を挟んでカウンターショーケースとレジが並び、通路奥の突き当たりにキッチン。カウンターと床は暗い染色の木材で、他の内装は概ねベージュかオフホワイトの明るい色合いで仕上げられている。カウンターバックの壁は大理石のモザイク張り。ベンチシート上の壁面は左官で、横方向に大きく波打つパターンが上下からの間接照明に浮かび上がる。
小振りなショーケースのなかにはケーキがぎっしり、と言いたいところだが、夕刻に訪ねたこともあってすでに売り切れの品も目立った。取り急ぎふたつを注文。ベンチシートの左端に横並びとなった。

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上の写真はコントゥ・ドゥ・シャンパーニュ。白桃とロゼシャンパンのムースにナッツのベース。濃厚な風味が微かなオレンジの香りに包まれながら鮮やかにひろがる。う、美味い。

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上の写真はキャネリエ。シナモンの生地とヌガー。それぞれに独特の固さや粘りをもつ二種の層が交互に重なり、えも言われぬ食感に。これは楽しい。

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上の写真は後日(12/4)にいただいたカシス・オランジュ。見た目にも明快なコントラストの二層が端から食べ進むに連れて様々に立ち現れる。微かなクローブの香り。

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上の写真(こちらも12/4)はポンム・ヨグール。柔らかなリンゴのムースとヨーグルトのムースがプルーンジャムをサンドしたビスキュイによって三方から支えられている。頂上にあるフレッシュなリンゴはサイズ以上のインパクト。

どの品も濃厚で鮮やかな素材の風味が圧倒的。その組み立て方は実に大胆かつ絶妙で、いただきながら思わず何度も目を見合わせた。表現力、パンチ力、ともに抜群な大人のケーキ。それだけに嗜好は分かれるだろうが、探求心と遊び心のある向きにはたまらないケーキであることは間違いない。とっておきの店だ。

タンドレス/京都府京都市左京区一乗寺花ノ木町21-3/075-706-5085
11:30-19:00(イートインは土日13:00-18:00)/火水木休

2010年12月07日 06:02 | trackbacks (0) | comments (0)
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