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life of "love the life"

仕事してるんです : ふつうの家01・オープンハウスのお知らせ

love the life が設計・監理を担当した神戸市垂水区の住宅の竣工が近づいています。来る10/12にオープンハウスを開催させて頂けることになりました。「ふつう」の施主のニーズに「ふつう」に応えた「ふつうの家」。「ふつう」であることの美しさを目指した質素な住まいの試行例をご覧ください。どうぞお気軽にお越しの上、ご意見、ご感想などいただければ幸いです。

090928_ordinaryhouse01.jpg

・日時:2009年10月12日(月・祝)11:00-16:00
・場所:兵庫県神戸市垂水区美山台

工事の進行の様子はこちらからご覧下さい。
詳しい作品解説をこの下に掲載させていただきます。

「ふつうの家01」は神戸市垂水区中部の高台北側を造成した住宅地にあります。小さな敷地いっぱいに立ち上がった木造2階建の外観は、左官仕上げの白い箱に片流れの屋根を乗せただけの至って単純なものです。1階は大部分を南側の傾斜地に面したひと続きの和室+LDKにあて、残りにその他のユーティリティと駐車場を配置しています。2階には中廊下を挟んで3世代4人の居室を振り分け、1階和室の直上にあたる南側にテラスを設けました。構造的にも計画的にも、特別な仕掛けは何もありません。
室内の壁面は白いクロスで仕上げ、床面と建具まわり、2階の天井面は木地を生かして仕上げています。既成のシステムを用いたキッチンや洗面台まわり、ユニットのバスルームはすべて白色としました。各部のパーツは、余分な主張をせず使い勝手だけを満たすよう、時間をかけて慎重に選ぶ必要がありました。また、2階トイレには妻屋根を模した天井と階段室に面する小窓を設けました。この「家のなかの家」は、家族のつながりの象徴として生活動線の中心に配置されています。
ここで行われたデザイン上の操作は、匿名の設計者によるありふれた住宅で行われている事柄とほぼ同じです。あえてほかに無い点を挙げるとすれば、「ふつう」のものが本来の姿のまま「ふつう」に存在するように、という施主と私たちに共通したひとつの願いだけだったのではないかと思います。
いたって「ふつう」に、ただ丁寧にデザインされただけの質素な住まいが、出来上がるに連れて不思議に安かで軽やかな佇まいを得てゆく様子を、私たちはいま興味深く眺めています。この家は、一般生活者の多くがさもあたりまえであるかのように甘受させられている住宅の奇矯さからも、建築家やデザイナーの志向する建築らしさからも、遠く離れた彼岸にあるのかもしれません。

勝野明美・ヤギタカシ / love the life

2009年09月28日 06:00 | trackbacks (0) | comments (4)
comments

すごくご無沙汰です!
いま鶴橋@大阪に住んでます
すてきな志の家ですね
ぜひ見てみたい〜〜〜〜
前日東京でパーティーやって、朝方大阪に車で戻りますので
勢いで行きたいと考えています
スケジュール調整できたら申込します

posted by: 倭月(wacky) : 2009年09月28日 09:38

>倭月(wacky)さん
パーティー後、朝までクルマ移動ですか!それは大変だ。ぜひともご覧いただきたい気持ちは山々なのですが、どうぞご無理をなさらずにお気をつけてお戻り下さいね。と言いつつ、やっぱりお会いできるのを楽しみにしてまーす。

posted by: 勝野+ヤギ : 2009年09月29日 07:06

普通の家で普通に美しいのって難しいですよね。
昔設計事務所にいたときに先輩の設計さんに
普通でもいいプランは立面も美しいんだぞと言われ
何気に納得したのを思い出します
俺はらしくて良いと思いますよ!!
忘れずにまたご一緒しましょう

posted by: kiyo : 2009年10月02日 18:12

>kiyoさん
「ふつう」はけっこう得意だと思ってたんですが、いざ完成が近づくとなんだか「ふつうじゃない」ところが目につくんですよね。たしかに難しい。まだまだ精進が足りません。「ふつうの家」はまだ発展途上です。
「ふつう」にすることはデザインしないことじゃなくて、むしろ「ふつうなのにいい」ものができるかどうかがデザイナーとして一人前か否かの分岐点のような気がしています。

また近いうちに!

posted by: 勝野+ヤギ : 2009年10月03日 01:54

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