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都市とデザインと : 大阪・ボンバール江戸堀

6/25。大阪視察の最後に立ち寄ったのは『ボンバール江戸堀』。立ち飲みスタイルのワインバー、というイマドキな業態ながら、オープンはなんと1992年。内外装デザインを手がけたのは『VAGRIE』と同じく我らが心の師匠・野井成正さん。

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地下鉄肥後橋駅から地上に出て四ツ橋筋を少し南下。郵便局のある交差点から西へ5分ほど歩くと例によって控えめな立て看板。手前の店の生簀を横目に見ながらビルの裏側のような半屋外の通路を奥へと進み、ようやく亜鉛メッキのファサードへとたどり着く。ロゴの入った面はもともと営業時には左手に長く突き出して客を招き入れる動線をつくっていた。現在は通路の突き当たり(暖簾のかかったところ)に店ができたため短く切り落とされている。おかげでなんとも閉鎖的な店構えとなってしまったが、隠れ家的でいい塩梅とも言えなくはない。

時間が17:00過ぎと早かったため、客はまだ私たちだけだった。バーテンダー氏にコップワインを注文。つまみに串揚げをいただく。大阪らしい、最高の組み合わせだ。

内装で先ず眼に飛び込んでくるのは、頭上に折り重なった材木群とバーカウンターとの狭間の空間。最小限にして完璧なライティングがその間合いを絶対的なものにしている(特に材木群に向けてのアッパーライトの収め方は見事)。さらに亜鉛メッキの板状の造作が千切れた屏風のように不完全な間仕切りとなり、10人も立てば満杯の店内を絶妙な居心地の良さで満たす。バック棚は節有の板材に切り込みを入れ、スチール板を差し込んだもの。隙間から漏れる光の描く陰影が美しい。安価な素材の組み合わせが豊かな空間を生み出す。野井マジックのひとつの頂点がここにある。

帰りの飛行機に間に合うように、この日は早めに引き揚げた。おそらくあと小一時間もすれば、ここの名物とさえ言えるいつもの大賑わいが訪れただろう。商売向きとは決して言い難い場所で15年。このちっぽけな店は、街と人間にとって何が本当に大切なのかを、そっと教えてくれているような気がする。

ボンバール江戸堀/大阪府大阪市西区江戸堀1-27-8
06-6448-0280/16:00-24:00/年中無休

ボンバール江戸堀(noi-shigemasa.com)

2007年07月16日 02:00 | trackbacks (0) | comments (0)
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